
2026/2月公開作品をアマプロにて。事前情報ゼロにて観る。はたして
結論
豪華キャスト、極彩色絢爛な画面それに謎解きも加わる欲張り作品。見て損なし。
概要・あらすじ
直木賞と山本周五郎賞をダブル受賞した永井紗耶子による同名小説を、柄本佑と渡辺謙の初共演で映画化したミステリー時代劇。
時は江戸時代。ある雪の降る夜、木挽町の芝居小屋「森田座」のすぐ近くで、美しい若衆・菊之助が父の仇討ちを見事に成し遂げた。その事件は多くの人々に目撃され、美談として語られることになる。1年半後、菊之助の縁者だという侍・総一郎が、仇討ちの顛末を知りたいと森田座を訪れる。菊之助に関わった人々から事件の経緯を聞くなかで徐々に事実が明らかになり、やがて仇討ちの裏に隠された「秘密」が浮かび上がる。
2026年製作/120分/G/日本
配給:東映
劇場公開日:2026年2月27日ネットより引用
感想
川に映る提灯の灯り。三味線や唄の声。カメラがアップして大きな芝居小屋が現実となる。夢のような冒頭シーンが一気に映画に没入させてくれます。芝居がはけて多くの人が出てくる。しかし江戸時代の芝居小屋は夜間は営業していなかったようです。火事を恐れた幕府の施策でした。
すなわちこの物語はフィクションであることが冒頭から伝えられているようです。それを受け入れて私たちは物語の中に入っていくことになります。
人相の悪い博徒(北村一輝)とピントオフの真っ赤な振袖の女。二人とも傘をさしているのは雪が降っているから。映画的な美しい舞台設定のなか「あだ討ち」が始まります。なぜ「仇討ち」でないのかは後で明かされます。
振袖の女の帯を博徒が引っ張って女が回転し、着物が脱げていく非常に色っぽい展開からの真っ白な仇討ち衣装の少年が登場するというまあビジュアルの楽しみ満載。火事の延焼を防ぐための空き地であだ討ちが展開します。

飄々とした雰囲気の柄本佑が今回名探偵役となりますが、ぴったりなキャストと感心します。いつも腹を空かせているがあくまで陽性な演技は、濃くて深刻そうなほかのキャストの中でふわっと浮かび上がる仕組みになっています。

多くの芸達者な役者たちがひしめくも、若い女性キャラがないのが残念。たぶんその役は美しき若侍である仇討ち者の菊之助(長尾謙杜)がいるからであろうと考えられます。あえていうなら飯屋の看板娘の愛希れいかになるでしょうが、完全なるチョイ役です。
元宝塚歌劇団月組トップ娘役。ですがすでに35歳ですので、菊之助の美しさを保つために徹底的に若い女優は使わなかったのだと推測されます。残念ですが、それで正解なのでしょう。

本作のヴィランは冒頭の北村一輝演ずる博徒作兵衛ですが、これが逆転していくと悪役らしい悪役がいなくなります。藩の中で悪行を働く石橋蓮司ということになりますが、出番は多いとは言えません。悪役と思われた北村が実は・・・というのが本作の大きなトリックになっています。

「侍タイムスリッパー」でブレイクした山口馬木也がお家騒動に巻き込まれる菊之助の父を演じています。ずっと苦しい顔をしているのが今回の役回り。苦渋の決断を迫られます。山口氏はTVドラマでもお見掛けするようになりました。「南田南弁護士は天才肌」にも出ていますねえ。

やっぱり時代劇はいいですね。豪華キャストで、謎解きも魅力的。極彩色絢爛な本作をぜひお楽しみください。オススメ!

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