山田洋次監督作品「男はつらいよ 噂の寅次郎」

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山田洋次監督作品「男はつらいよ 噂の寅次郎」(長崎市立図書館DVD)を観ました。なんと言ってもマドンナの大原麗子のかわいさと色っぽさが同居した姿がすばらしい。そしてなぜかしあわせになれない悲しさが影を落とし、単なる美しいだけではない魅力が醸し出されている。ハスキーな声もすてきだ。

この映画のテーマは「人を思う」ということだろうか。寅の優しさは大原に「私、寅さん好きよ」と言わせて寅を有頂天にさせる。ぼくとつな大原の甥の室田日出男が大原に惚れていることに気づき、大原に追いかけるようにいう寅の思いは、恋心を越えて「人を思い愛する」姿である。

同じくぼくとつな志村喬は、息子の博に会いに東京に出てきて、無口に息子との宵を過ごすが、翌日嫁の倍賞に「家を買うことがあったら、安曇野に土地を買っているから」と漏らす。スムーズに行かない親子だけれど、親の子を思う気持ちは観るものにしんと伝わってくる。

そんな静かな二人のゲストの一方で、思いっきり元気よくしゃべりまくる泉ピン子の存在は見事な対比である。

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