ハーバード・ラドクリフ管弦楽団「長崎公演」を聴く

Classic
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samon
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アメリカからわざわざ来てくれたのに、観客が驚くほど入っていませんでした。サッカーかなにかあってたの?たいへん気の毒でした。

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結論

圧倒的な弦楽器の分厚さ。聞き古した「新世界」が新鮮に

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概要

1808年に創設された、北米最古の学生オーケストラであるハーバード・ラドクリフ管弦楽団は、その名のとおりハーバード大学のオーケストラだ。年4回の演奏会と、2年に一度の国際ツアーという形で活発に演奏活動を展開するとともに、小学校や福祉施設での演奏など、様々な形でボストンの地域社会の活性化に貢献している。1966年のメキシコ公演以来、世界各地で演奏してきたハーバード・ラドクリフ管弦楽団が、2026年5月に、横浜、東京、長崎、広島をめぐる日本ツアーを実施する。1985年のつくば万博以来の来日公演だ。
 ツアーのテーマは “Music as Peace”。2024年にノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(被団協)が、2026年に創立70周年の節目を迎えることを受けて、長崎と広島でも演奏し、平和記念施設の見学も予定されている。1998年に小澤征爾の代役としてベートーヴェンの交響曲第9番を指揮してデビューを果たしたフェデリコ・コルテーゼが本公演のタクトを執る。
 プログラムは、武満徹の出世作《弦楽のためのレクイエム》で幕を開ける。プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第2番では、2019年にエリザベート王妃国際コンクールで優勝を果たして世界的に注目を集め、『グラモフォン』誌の2023年ヤング・アーティスト・オブ・ザ・イヤーを受賞したことでも知られる新進気鋭の若手ステラ・チェンをソリストに迎える。ロシア民謡を意識した旋律と軽妙さが特徴の本作をどう聴かせてくれるか楽しみだ。

ネットより引用

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感想

発売初日にチケットを取った口ですが、こんなに入っていないと肩透かしを感じます。国内外のオーケストラがほとんど長崎に来なくなってもう長いのですが、市民のクラシック音楽への関心も廃れてしまったのでしょうか?

2000人キャパは大きすぎるんですよ。1000人規模の音楽専用ホールが欲しい。音楽ファンの切なる願いはどうにも盛り上がりません。音楽ファンや音楽家はある程度いるはずなのに、彼らが一致団結することはなかなかないようです。中心となるリーダーがいないのです。市議の誕生を切望します。

ステージ上は三々五々プレイヤーが出てきて音を出し始める海外タイプ。リラックスできるし、直前まで音も出せるし、これは日本のオーケストラも取り入れていいんじゃないかなと思います。席が前のほうで管楽器は全然見えませんでしたが、弦楽器群のだけでも相当の人数です。第1バイオリンは6プルト。対面するビオラも同じくらいいたと思います。

それにしても東洋人が多い。西洋人が少しに黒人がわずか。日本人は男性と女性が1人ずついました。キムさんもたくさんいましたが、たぶん中国人がもっとも多かったように思います。

武満の「弦楽のためのレクイエム」は少しこじんまりした感じがしました。ビオラソロはよく聴こえて見事でした。

お目当てのプロコフィエフのバイオリン協奏曲第2番。ステラ・チェンの音はもうすべての音がよく聴こえてびっくりです。弱音も実に明瞭に。楽器を鳴らすというのはこのことだと思いました。1台の楽器がこれほど浮かび上がる体験は初めてです。

あまりに素晴らしくソリストアンコールを期待しましたが、長崎の観衆はすぐに拍手を収めてしまいました。たぶんソリストアンコールの存在を知らない人が多かったのではないかと推測します。ソリストアンコールが当たり前になったのが最近のことで、以前はありませんでしたから。残念。

武満とプロコフィエフでバイオリンとチェロの1プルトが代わったのはびっくりしました。武満でコンミスだった女の子は第2バイオリンの1プルトに移動。チェロでサブトップをしてた女の子がトップに代わっていました。メインのドボルザークでもまた1プルトが代わったのでさらに驚き。なんと弦楽器の層の厚いことでしょうか。

メインが始まる前、三々五々入場して練習を始めるメンバー。今度のチェロトップは男の子で東洋人。練習の時たぶんドボルザークのチェロ協奏曲の一部を遊びでやってました。そうとうにうまい人だとの予測がつきます。これは楽しみです。

1楽章冒頭はチェロの美しい旋律で始まります。1プルトの二人は指揮者を見つめて暗譜演奏。楽譜が完全に頭に入っている。大事な部分はこうあるべきですね。参考になります。

そのあとの弦楽器のテュッティがものすごい分厚さで、このオケの弦楽器の力を象徴していました。冒頭のpp(ピアニシモ)とこのff(フォルティッシモ)の幅の広さ(ダイナミクス)が人の心を揺さぶると私は思っています。このオケはそれが十分にできるオケだということです。

2楽章冒頭は金管楽器のコラール。出だしがちょっと合わないなどの少しの瑕疵はありましたが、その後の馥郁とした弦楽器の上をとうとうと歌うコールアングレのすばらしさで帳消しです。

第2主題は弦楽器の出番です。懐かしくも悲しい旋律が胸を打ちます。弦楽器の安定した力はなんのストレスもなくこの旋律を味あわせてくれる幸せ。

その後弦楽器がだんだん減ってきてトップの四重奏。ビオラのシンコペーションがよく響いています。そしてコンサートマスターとチェロトップのデュエットはやわらかい音色で完璧に奏されます。「うまいなー」憧れます。

3・4楽章は各楽器のつながりが明瞭で、ドボルザークのスコアが見えるようです。そしてドボルザークの作曲手法の工夫がよくわかって実におもしろかった。聞き古された「新世界」がとても新鮮に響き「ああ、名曲だな」とつくづく感じさせてくれました。すなわちいい演奏ということです。

アンコールはスペシャル企画で、ながさきジュニアオーケストラの子供たちが加わり、大島ミチルの「Nagasaki Green&Blue」を演奏。さらに純心中学高校の合唱が入り、同じく大島の「千羽鶴」を演奏し、友情の共演で会場をほんわかとした気分にしてくれました。

samon
samon

このすばらしい演奏が多くの人に聴いてもらえなかったのは本当に残念です。

コメント

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