NHK お昼のBSシネマ。日航機事故への疑念が再燃する中、この映画がチョイスされたのはNHKの英断か?
結論
俳優たちの演技合戦が迫真の緊迫感をもたらす。映画としても十分おもしろく、加えて123便が再認識されるこの時期に見る意味は倍加する。
概要・あらすじ
映画「クライマーズ・ハイ」は、2008年に公開された社会派エンタテインメント映画です。1985年に群馬県で発生した日本航空123便の墜落事故を背景に、特ダネを手に入れようと奮闘する地方紙の記者たちの姿を描いています。
この映画は、元地方紙記者の横山秀夫による同名のベストセラー小説を原作としており、作者自身の体験をもとに描かれています。原田眞人監督がメガホンを取り、堤真一、堺雅人らが出演しています。
物語自体はフィクションですが、1985年8月12日に乗客乗員524名を乗せた日本航空123便が群馬県上野村の御巣鷹山に墜落したという実在の事件を基にしています。混乱する状況や社内の軋轢に押しつぶされながらも、真実を伝えるために奔走する記者たちの姿を描いています。
生成AI
感想
森永卓郎氏は著書「書いてはいけない」の中でマスコミ界の3つのタブーをついに書いてしまいました。
1:ジャニーズ性加害問題 2:財務省のカルト化 3:日航機123便事故(事件)
中でも日航機123便については、このことをきっかけに日本は完全に米国の属国になったと断じます。事故(8月)後、次の月の9月に「プラザ合意」で、235円だったドルは1年後には150円代と半値の円高となり、金融引き締めも重なり「インフレ低迷」となったようです。
また日本はなぜか事故を起こしたボーイング社の航空機ばかりを事故後購入しています。事故を起こしたメーカーの機器を専らのように買いますか?実に不可解です。
つまり、日航機123便事故で日本は米国に何か大きな借りを作ってしまったのではないかと推察されるのです。
さて、その日航機123便事故という事実を、北関東新聞という架空の新聞社の活躍で描いたのがこの映画です。
映画のクライマックスで、事故原因が「圧力隔壁」の損傷というスクープを堺雅人演じる記者はつかみます。事故の全権デスクを演じる堤真一との電話の会話で、スクープネタ元に対する堺が感じる印象を堤は尋ねます。
堺は「できすぎじゃないですか」と答えます。
堤はこのスクープに嘘の疑惑を感じ、載せないことを決断します。スクープは他社にもっていかれてしまいます。
エンドタイトル前に「事故調査委員会の結論には異論があり、遺族は再調査を願っている」のテロップが入ります。
この映画は2008年の作品ですが、この時点でマスコミのタブーであるこの事故に対し、映画としてひとつのアンチテーゼを示していたんだと今更ながらに気が付きます。
マスコミの情報源しかもたなかった私は事故の原因は「圧力隔壁の破壊」で何の疑問すらもっていませんでした。この映画も以前見た時には映画が提示する疑問点にはあまり目がいかず、俳優たちの迫真の演技合戦を楽しんでいたように思います。
マスコミによる情報操作を唯々諾々と受け入れていた自分を口惜しく思います。
森永氏も主張していますが、真実を知るためにボイスレコーダーの完全公開を強く望みます。
オールスターキャストの迫真の演技を楽しむだけでも価値ある作品ですが、私にとってはそのほかにも自分を振り返る作品として特別でした。ぜひ御覧ください。オススメ!
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