池上彰のオススメ

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日曜日のお昼のNHK-FMで「トーキング ウィズ 松尾堂」という番組があります。結構楽しみにしていて、テーマに沿って様々な専門家がゲストに出て、それはおもしろい話を繰り広げてくれる。先日「あれこの声は」という聞き覚えのある声の方がゲストで、やはりそう池上彰氏が「AI/人工知能を味方にする」というテーマで出演していた。最後に池上氏がオススメの本を紹介する。それが何と中国SF「三体」だった。人類が地球外生物に対峙する物語だ。「この小説、文化大革命時代の紅衛兵が戦う場面から始まるんですよ」そう池上氏が紹介する。そのへんに惹かれて図書館から借りることにした。冒頭、紅衛兵のしかも少女が雨あられの縦断の犠牲となったり、同じく少女兵士が主人公の父親の物理学者を自己批判させる場面が出てくる。イデオロギーに飲み込まれた少女たちの奔流が痛ましさを増す。これまで文明を積み上げてきた誇るべき人類なのだが、その闘争的な本性は今も各地で戦火を絶やすことはない。この不思議な生物の未来はどうなるのだろうか。まさか、ウイルスに滅ぼされはしないと思うのだが。

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