ワンス・アポン・ア・タイム・イン尾道

スポンサーリンク

以前多くの本を処分しました。でも、どうしても棄てられない本を残した。その中の1冊に「ワンス・アポン・ア・タイム・イン尾道」がある。鬼籍に入った大林宣彦監督の本である。本棚から手にとって、ぱらぱらめくる。この本の魅力は「転校生」「時をかける少女」「さびしんぼう」「野ゆき山ゆき海べゆき」の完全採録シナリオが多くの映画の場面の写真とともに掲載されていることだ。シナリオの文章を読むと、そのシーンが脳内に蘇ってくる。写真はモノクロだが、脳内のシーンは総天然色だ。もちろん音楽も流れてくる。「トロイメライ」「G線上のアリア」、「時をかける少女」の松任谷正隆のすてきなストリングスのテーマ・・・。尾道の町は、私が育った大浦の町にそっくりだ。曲がりくねった小道。丘に張り付くようにひしめき合うように立っている家々。そしてその向こうに海が見える。海の向こうにはすぐ対岸があって、尾道と向島そっくりである。わたしが大林作品に惹かれるのは、そんな生まれ育った町の姿にあるのかもしれない。また尾道行きたいな。

コメント

タイトルとURLをコピーしました