黒髪

Movie
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小林正樹監督作品「怪談」第1話「黒髪」を観ました。本日の長崎新聞文化欄にてこの映画の記事を読んだ。プライムビデオページを開いてみると、なんとこの作品がレコメンドされている。「観なさい」との誰かの声だ。「黒髪」は若き三國連太郎が美しく優しい妻 新珠三千代を棄てて行くところから始まる。「男は出世が大事」「貧乏がほとほといやになった」などという自分勝手な理由で、別の名家の女の婿となる。しかし、優しい妻が忘れられぬ男は、新しい妻も大事にせず、京の以前の家に棄てた妻を探しに行く。わがまま勝手な男の行く末はもちろん知れていよう。京の自宅は大きく、それがすべて巨大なセットで構成されていることの驚く。いわば全てが美術品だ。その完成度はすさまじく、棄てられた女の怨念を拡充する。CGなんかでお手軽につくる世界では絶対なしえない全てが手作りのものすごさ。映画制作に贅沢だった時代をうらやましく思う。長崎新聞の記事の中では、巨額の費用がかかったが、映画はあまり当たらず、制作会社は倒産。監督の小林も自宅を手放すことになったらしい。それも恐い話しである。

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