名作図書館DVDシリーズが続きます。夜景が特に印象深いクライマックス。これは特製高感度カメラによるもの。完全無欠の殺し屋トムが怖くてかっこいい。
結論
夜景の美しさ、監督マイケル・マンのビジュアルセンス、そしてクールな殺し屋を演ずるトム・クルーズの推進力が希有の「ノワール・スリラー」を実現。必見。
概要・あらすじ
トム・クルーズが冷酷な殺し屋役に挑んだクライムサスペンス。「Ray レイ」のジェイミー・フォックスが共演し、殺し屋を乗せてしまったタクシー運転手が過ごす悪夢のような一夜を描く。ロサンゼルスの平凡なタクシー運転手マックスは、ある晩、検事の女性アニーを客として乗せ、車内での会話を通して互いに好感を抱く。次に拾ったビジネスマン風の客ヴィンセントは、仕事のため一晩で5カ所を回らなければならないと話し、マックスを専属ドライバーとして雇いたいと依頼。高額の報酬にひかれて引き受けるマックスだったが、実はヴィンセントの正体はプロの殺し屋で、麻薬組織から5人を殺害する任務を請け負っていた。ジェイソン・ステイサムがカメオ出演。監督は「インサイダー」のマイケル・マン。
映画.comより引用
感想
「コラテラル」とは「巻き込まれ」という意味。真面目なタクシー・ドライバー(ジェイミー・フォックス)が殺し屋ヴィンセントを乗せたことから、彼の一夜の殺人めぐりに巻き込まれていきます。
全編夜間のシーンなので、それを美しく撮影するために、特殊な撮影機材を使用しています。
撮影には夜景を鮮明に捉えることが出来る”Viper FilmStream”高解像度カメラが使用された。メジャーな映画では初の試みだったが、これが功を奏し、たまたま撮影現場の近くを横切ったコヨーテを照明を使わずに撮影することが出来た。
wikiより引用
トム・クルーズは初の悪役に挑戦。冷徹で無駄のない殺し屋にヴィンセントがなりはてたそのバックストーリーを監督マイケル・マンは準備しており、それを読んだトム・クルーズは感心したそうです。
どんなバックストーリーか知りたいですね。役者が役を理解するための準備を整えていた監督、さすがです。
クライマックスで、オフィスビルから地下鉄へと逃げるジェイミー・フォックスと狙われた女性検事を追い詰めていくトムは、まさにターミネーターばりに怖いです。
「ロスの地下鉄で男が死んだところで、誰も気にかけないさ」とクールな言葉を残してがっくり頭を落として死んでいくトムは、「ブレードランナー」のラストで寿命が尽きて死すロイ・バッティ(ルトガー・ハウアー)と重なるところありました。
マイケル・マン
米シカゴ出身。ロンドン・インターナショナル・フィルム・スクールで学んだ後、米TVドラマ「刑事スタスキー&ハッチ」(75)などの脚本を手がけてキャリアをスタートさせる。映画監督デビュー作「ザ・クラッカー 真夜中のアウトロー」(81)で国際的な評価を獲得。人気TVシリーズ「特捜刑事マイアミ・バイス」(84〜89)などの製作を手がける一方、映画「刑事グラハム 凍りついた欲望」(86)などの監督を務め、TVと映画を両輪に活躍する。92年の監督作「ラスト・オブ・モヒカン」がアカデミー音響賞を受賞。TV映画「メイド・イン・L.A.」(89)をセルフリメイクした「ヒート」(95)を手がけ、続く社会派サスペンス「インサイダー」(99)でアカデミー作品賞、監督賞など7部門にノミネート。以降の監督作に「コラテラル」(04)、「マイアミ・バイス」(06)、「パブリック・エネミーズ」(09)など。「キングダム 見えざる敵」(07)、「ハンコック」(08)などで製作、アカデミー編集賞など2部門を受賞した「フォードvsフェラーリ」(19)では製作総指揮を務めた。
同上
「ヒート」最高でしたね。
こうしてみると映画作品は寡作といってもいいくらいですね。
80歳まだまだです。イーストウッドに負けぬよう作品を生み出して欲しい監督さんですが、今は製作よりのようですね。
彼の作品としてはアル・パチーノ、ラッセル・クロウ主演の「インサイダー」を探してみましょう。アマプラでは400円でレンタル視聴が可能のようです。
トムは悪役にも全力投球です。愛すべき映画人ですね。ぜひ御覧ください。長崎市立図書館蔵書。アマプラなら300円でのレンタルできます。
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