パブロ・カザルスの演奏する「無伴奏チェロ組曲第6番」(LP)を聴きました。まったく堂々たる演奏で、この曲への迷い無き絶対の自信が伝わってきます。ふうっと大きく息をついて、レコードをボックスジャケットに納め棚に戻すと、すぐ上のCDの中に、ポール・サイモンの「時の流れに」が「たまには聴いてくれよ」語りかけてくるよう。エソテリ君が来てからまだ聴いていないなとトレイに乗せた。タイトル曲のエレクトリックピアノ、そしてポール・サイモンのけだるいような慰めるような歌声が流れてきた。
「いいねえ」少しボーカルがセンターより右かな。バランス調節でセンターへ。私はバランス調整を使うことに躊躇しない。やはりど真ん中で歌って欲しいのだ。
このアルバムの共演ミュージシャンは脅威の豪華さだ。中でも「哀しみにさようなら」でのボーカル対決相手フィービー・スノウはすさまじい。こらやかなわんとひれ伏すだけだ。ポール・サイモンだけが飄々と受けて立つ。それもすごい。
「恋人と別れる50の方法」のスティーブ・ガットのドラム。心地よすぎてもう言葉もありません。 知り合いのワイン屋さんのブログが「魅惑のワインと出会う100の方法」というのは、もしかしてこの曲から かな。
やっぱりアルバム最後まで聴いてしまう。このアルバム、まだ知らない人はぜひ聴いてみてください。秋の夜長にはなおさらぴったり。
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