ウェイ・ダーション監督脚本作品「海角七号」(台湾映画:長崎市立図書館DVD)を観ました。台北で挫折した歌手ガガと荷物持ちしかさせてもらえない日本人モデルの友子二人を中心に、恒春という町の人たちがバンド演奏で、中孝介の前座演奏をやり遂げる。登場人物の一人一人を大切にする描き方がすてきだ。誰一人ないがしろにしない。そこに60年前の悲恋のラブレターが絡んできて、物語をぐっと深めることに。島国台湾の自由な雰囲気がまたよい。宴会で酔いしれた人々は誰も防波堤で海を見つめる。いいねえ。クライマックスは前座演奏のLIVEシーン。そこで、ガガは友子に告白するが、大型モニターのカメラはそれを察して、友子を映す。あ、これは「イエスタデイ」でもそっくりなシーンが。とてもさわやかで、子どもから老人までが活写された、とても心に残る作品である。おすすめ。
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