藤波 匠著「『北の国から』で読む日本社会 」を読了しました。倉本聰作の大好きなドラマ「北の国から」を通して、その時代時代の日本の社会を読み説こうという新書だ。引用される台詞やシーンの説明を読むたびにドラマのシーンが鮮やかに蘇って懐かしく、そしてその裏に当時の日本の社会が色濃く反映されているという主張だ。農業、不倫、性愛、教育、ごみなどさまざまな指摘はいちいち肯首してばかりだ。「多く稼いで多く消費する。そんな豊かさでなく、真の豊かさを考えていくときである」著者の指摘は深く突き刺さる。もう一度ドラマを見直して、黒板家とその周りの人々の姿を通して、真の豊かさを考えてみたいと思った。著書の中に出てくる倉本聰の著作「独白」は残念ながら図書課には無いようだ。読んでみたい。
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