二度のお別れ

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この夏は黒川博行にはまってます。「二度のお別れ」読了。氏のデビュー作である。また、黒マメコンビのデビューでもある。黒田が語り手となり物語は進む。軽快な大阪弁、「うどん食べひょ」などその後も続く黒マメの捜査は実に楽しい。二人の会話を通して、上司のだめだめな姿が描かれているのはおもしろい。また、プロットもトリッキーで複雑。身代金受け渡しの場面は緊張感満点だ。黒澤明の「天国と地獄」を彷彿とさせる。作者の意欲に満ちた筆致が生き生きした若さを感じさせる。次の作品もすでに読み始めている。捜査一課も黒マメも出てこない「疫病神」だ。これまた、ページをめくるスピードはかなり速い。

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