
公開2週目月曜の13:15の回。チケット予約では2人。
結論
サム・ライミ印満載のジェットコースタームービーに乗って楽しむべし。どんでん返しのラストに「えーそうなのー」一人映画館の座席に残される
概要・あらすじ
もしもパワハラ“クソ上司”と無人島で二人きりになったら──あなたなら、どうする? 『死霊のはらわた』の鬼才サム・ライミ監督が全ての働く人に捧げる、 予測不能なノンストップ“復讐エンターテインメント”!
- 監督サム・ライミ
- 出演レイチェル・マクアダムス (リンダ), ディラン・オブライエン (ブラッドリー)
公式HPより引用
コンサル会社の戦略チームで働くリンダは、誰よりも数字に強く有能。 しかし、パワハラ気質の新上司ブラッドリーに目をつけられてしまう。 そんなある日、出張中の飛行機事故によって、無人島で二人きりに…。 上司と部下、二人の立場が次々と逆転する先に待ち受ける、想像を超える《大どんでん返し》とは?
同上
感想
観客は総勢10人くらいでしょうか。カップルが多かったのが特徴的でした。
新社長のブラッドリーは予告編ほどにはひどい上司ではありませんでした。常識的に思えました。むしろリンダの方が浮いた社員の印象です。ぼさぼさの髪にださい服装。他の女子社員に声をかけている男性社員の話に口をはさんでくる。

ブラッドリーとリンダの会社での出会いの会話でも、口の端にサンドイッチのツナをくっつけているリンダをブラッドリーが我慢できないのも分かる気がします。
その口の端のツナやそれがブラッドリーの手にくっついている部分の大写し。手にくっついているものの臭いを部下に嗅がせ、その部下の鼻の大写しなど、もうサム・ライミ感爆発の冒頭ですばらしい。
リンダの手柄を横取りし、プライベートジェットでブラッドリーにリンダのサバイバル投稿動画を見せるいじめを続けるドノヴァン君はその後酷い目に合う因果応報。
飛行機着水後、すごいスピードで沈みつつある機内からの脱出は超ハラハラ。その後のジャンプスケアと抜群の手際です。島の姿が見え、けどまだ数kmはあり。リンダはちゃんと浮遊物に近づいていく。納得感ある展開です。
島ではリンダの抜群のサバイバル能力が発揮されますが、ココナッツの殻に水をためるのに大きな葉っぱを助けに使うのが「なるほど」でした。
助けてもらったのに上司気取りを変えないブラッドリーにきっぱりと「オフィスはもうないのよ」言うリンダのかっこよさ!でも人としてブラッドリーを助けるリンダの人間性。そしてサバイバル生活をする中で、あんなにださかった彼女は美しく変わっていくように思われます。
中盤のクライマックスはリンダとイノシシの死闘でしょう。人間が勝てる相手ではないですよあのイノシシは。これでもかと迫ってくる牙やどこまでもほとばしる血などここでもサム・ライミ色が横溢していました。自分で仕留めた獲物の肉はさぞやおいしいものでしょう。腹が満ちてゲラゲラ笑いあう二人は人間の原初の姿。オフィスの中の階層社会とは大きく違うものであることを感じさせます。

崖の上で落ちそうになるリンダやXの岩(ブラッドリーはリンダから「3日はかぶれて苦しむ」と言われ近づかないよう釘を刺される)などの複線は後に見事回収されます。これも気持ちが良い。
探しにきたブラッドリーのフィアンセとガイドの年寄りへのリンダの仕打ちは酷いわけですが、やっと活き活きとした自分の生きる場を見つけた彼女の気持ちもわからないではない。悪夢にさいなまれるリンダは良心が残っているように見えます。
ところが最後の大どんでん返しで事態は一変。哀れなブラッドリーに感情移入してしまいますね。
ブラッドリーのあれをゴルフクラブでショットすると、明るい陽光の下の本当のゴルフコース。成功し富裕層の仲間入りしたリンダが富裕層の代名詞のようなゴルフをするあたりが皮肉たっぷりです。
「えーそうなのー」と観客は置いてきぼりをくったようなエンディングにあ然とします。リンダはいったい何に復讐したのでしょうか?
サバイバルガイド付きのエンドタイトルはいかしてました。

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