ランタン祭り中の午後を無料の落語会で楽しく過ごしました。
結論
落語は最高の知的演芸です。無料の落語会を毎年開催してくれる図書館さんありがとう。
前半
長崎あざみ落語会さんは、長崎市近郊の落研OBらが中心となって活動している素人落語会です。この会から最初に「こそだ亭舞扇」さんの女流落語。
まくらで、娘さんが大学生で長崎大学落語研究会メンバーとの話。このサークルはなんと娘さんが唯一のメンバーらしい。大学生も忙しくてサークル活動が難しいのでしょうか?
舞扇さんの「俳句」の落語とても楽しかったですね。大家さんの趣味が「俳諧だよ」というと世之介が「徘徊」と勘違いするあたり大爆笑。
次に登場は、「浜ノ磯丸」さん。男性です。声が高くてよく通る声。聞きやすい。やはりまくらで「娘が大学生で落研に入ってる。メンバーは1人」あれ?
そう舞扇さんと磯丸さんはご夫婦。長崎大学の落研で知り合われたそうです。そして娘さんが同じサークルとは、やはり落語の楽しさが日々娘さん伝わってたのでしょうね。ほっこりする話です。
磯丸さんの「長崎の名物名所」を取り込んだ創作落語。そりゃもう素晴らしかったです。「ん」がついた長崎しばりの言葉を言って、「ん」の数だけみかんがもらえるゲームをするという趣向。最後は100個以上も「ん」のつく長崎の名物名所が繰り出されて圧巻でした。名作長崎落語です。
真打登場
林家木久蔵(現木久扇)門下の「きく麿」師匠の登場です。
まくらが絶品でした。木久蔵がガンにかかり生死の境をさまよっていた。歩いて渡れる浅い三途の川を渡って行くと向こうに明かりが見え、それに近づくにつれとても気持ちがよくなる。木久蔵はこのまま行ったら死んでしまうと気づき、振り返るも巨大な壁が立ちふさがり戻れない。
壁を手で強くたたくと、少しの割れ目ができたので、それを必死で手で広げてトンネルを掘るように穴を広げ、自分で掘ったトンネルを通って生き返ることができたそう。
木久蔵曰、「このトンネルには名前がある。わかるかい?」
「青函(生還)トンネル」(大爆笑)
さてはじめは古典落語「時そば」。もう説明の必要無しですね。
きく麿師匠のそばのすすり、汁の飲み方、名人芸です。そばの長さまで感じられる絶品でした。
得意の新作落語は「エトハラ」。部長が24歳の部下を飲みに誘い、そこでの会話。「としおとこ」を知らない部下に、干支についてレクチャーする部長ですが、部下もだまって聞いているだけではありませんでした。「ハラスメント」について部長にレクチャーを始める始末。
部長は自分が「タツ」年生まれで、部下が「ウサギ」なので、
「私はタツだよ、かっこいいだろ。十二支の中で一つだけ空想上の動物だ。すごいだろ。ウサギやネズミに比べたら、やっぱりランクが上だよな。ふふ、あたしはタツ。君はウサギ」
すると部下は「やっぱり部長は干支の話をしない方がいいですね。どや顔で『自分はタツだ』とか、エトハラですよ」と逆襲します。そして干支の改変へと話は進んでいきます。
タツに対抗できるように、他をランクアップしようとします。サルは「ハヌマーン」なんか大笑いしました。「エトハラ」の紙上落語サイトがあったので、リンク貼っときます。
最高の午後の時間を過ごせました。毎年無料の優良な落語会ありがたい。ぜひ来年もお願いします。こんなときは、住民税はらっててよかったと思いますもの。
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