富の法則は6千年前と現在は全くかわらないという不思議。人間の成長とは何なのでしょうか。いや本質的な成長はしていないのでは?人々はたった今も愚かな戦争をやめようとしないのですから。
教え
この本での教えは、どれも今日でも役に立つものばかりです。列挙してみます。
1 収入の一部(10分の1)を自分のために取っておきなさい(貯蓄)
貯蓄の効用をyoutubeでも視聴しました。「貯蓄をすると幸福で穏やかな人生を歩める理由」これもとても共感できます。
やせた財布のための7つの処方箋
1 財布を太らせる決心をせよ
2 支出を管理せよ
3 手元の黄金を増殖させよ
4 損失を抑えよ
5 自分の家を有益な投資の対象にすべし
6 将来の収入を確保すべし
7 収入の道を増やすべし
まさに書籍「お金の大学」のもとネタと言ってもいいですね。一生お金に困らない5つの力がこの書籍の趣旨ですが、上記7つの処方箋に含まれています。オールカラーのこの書籍もとても参考になります。でもそこに展開していることは、すでに何千年も前から言われていたことなんですね。
幸運とは
「私は幸運とはとても魅力的な何かで、努力などに関係なく、誰かのところを訪れるものだと思っていました。けれどそういう人間の力を越えたものを引き寄せようとしても無駄なことをいまは理解しました。
幸運を惹きつけるためにはチャンスを利用するしかないことを学びました。今後、自分のもとにチャンスが訪れたときには、私は最大限の努力を払うようにするつもりです。」
幸運は降ってくるものではなく、何かを決心してその努力をしている者のところに引き寄せられるのですね。決心と行動の大切さが染みます。
富の五つの法則
1 黄金は収入の十分の一以上を蓄えておく人間のもとに喜んでやってきて、そこで成長する。そしてその者と家族の未来を心地よいものにする。
2 黄金は勤勉に働く。そして成長したいという望みをかなえる仕事を与えてくれる者を好み、その者のもとで平野の羊のように増える。
3 黄金は注意深い者から離れることを好まない。黄金の扱いに長けた友人の助言を受けて投資する者ののとから。
4 黄金はいつのまにかなくなる。自分にとっての未知の事業であるのに投資を試みる者、有能な友人の助言さえ求めない者のもとから。
5 黄金は急いで逃げ出す。不可能な収益を上げることを強いる者、詐欺師の言葉に心そそられる者、自分の少ない経験にのみ頼り、投資に非現実な夢を抱く者からは。
お金が「お足」と言われるように、あっという間に去って行くその理由が痛いですね。「無知」で「バカ」にならないようにしなければなりません。
魅力
本書から得られる「教え」を列挙したわけですが、実は本書の魅力は、これらの教えが語られる際の、具体的でドラマチックな物語こそが最大のものだと感じました。
そこにはバビロンの人々の生きる姿や奴隷の扱いや奴隷に関する考え方の違いなども分かってきて、とんでもなくおもしろいです。王が築いた50mもの城壁のものすごさ、それを立てるための奴隷達の過酷な労働も目の前に展開してきます。
奴隷から自由市民になっていく物語のに読者はいやおうもなく引きずり込まれてしまい、夢中でページをめくってしまいます。
そして、全編に通底している考え方は
「決意のあるところに道は通ずる」
ということ。決心も行動もしない流された生き方だけは避けていきたいですね。
最近読んだ本の中では、ダントツにおもしろかったですね。図書館においてありますし、漫画で表現された本も書店で見かけたことがあります。バビロニアのわくわくする物語を楽しみながら、不変のお金に関する法則を学んでみてください。超オススメの1冊です。
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