コーヒー教室<後編>いよいよ抽出します お店の品物の一つ一つが上手に手を取り合って上質の空間を醸す 特製のスパイスカレーも最高

cafeAinolaへの道
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Coffee&Crayworks「笠」さんでの「コーヒー教室」の後編です。

samon
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嵐の中の楽しいコーヒー教室。いよいよコーヒーの抽出の練習です。

計量とお湯の温度

これは大事なポイントです。

まず、粉の量ですが次の通りです。

粉20g→150mL~160mL(一人分)

けっこうたっぷりの粉を使います。わたしはこれまで、15gで200mLくらい作っていたので、驚きました。

それで二人分のコーヒーを作ろうと思うと、20g×2=40gかと思うとそうではないようです。35gで300mL抽出するとのことでした。理屈としては、コーヒーの粉が増えると、体積が増えた分、粉の中にお湯がとどまる時間が長くなるからだということです。なるほど!

お湯の温度も重要です。ぐらぐら沸騰したお湯を入れてはいけません。これは日本茶など特にそうですね。コーヒーの場合は「85℃」くらいが適温です。温度計で測れば正確ですが、なければお湯をカップやポットに一度入れて戻すと10℃くらい下がるのでちょうどいいようです。

抽出

まず、ドリッパーを軽くとんとんたたいて、粉を平らにします。

次に、粉全体にお湯をかけて湿らせます。「むらし」ですね。粉の中の炭酸ガスが出てきてぐんぐん粉がふくらんできます。女の子二人はこのふくらみを「かわいい!」と感激していました。

豆が新鮮なのでしょう、ぐんぐんドームがふくらんでいきます。なかなか家では見られないふくらみです。悲しいかな「かわいい!」とは思えないおじさんです。

ふくらみが落ち着いたら、中央にお湯の道を作るようにしばらく一点にお湯を垂らします。すると、ポットに落ちるコーヒーが点滴のように落ちていたのが、「つー」と一つながりになるのを目安に、お湯を中央からゆっくり外に向けて回しながら注ぎます。「の」の字を描くようにというのがわかりやすいでしょうか。

白い泡がまた上に上がってくるので、そこでお湯を注ぐのをしばらく休み、収まったら同様に「の」の字で注いでいくことを繰り返します。お湯が落ちきる前に次のお湯を投入します。

ポットに必要な量が抽出できたら、ドリッパーのお湯が全部落ちきらないうちに、ドリッパーをはずします。これは、最後まで落としきると雑味やエグみがコーヒーの中に落ちてしまうからで、それを防ぐためです。よって、ポットの何mLの目盛りがあることが大事になってきます。

わたしの場合、これまで計量器(キッチンスケール)の上にカップやポットを置いて、必要な抽出量を計っていましたが、これだと最後に落としきらないうちに外すので、抽出量が減ってしまいますね。ポットの目盛りは重要です。

試飲

このようにして、マスターと三人の受講生が、4種類のコーヒーを抽出して、みんなで少しずつ試飲していきました。

浅煎りは「酸味」はもちろんですが、わたしは「香り」がとてもすばらしいと感じました。マスターに、「家だとあまり香りが立たないんですが・・」とたずねると、「お湯の温度が低いんじゃないですか」と答えてくれました。お湯の温度が低すぎても「香り」は出ないそうです。湯の温度大事ですね。

中煎り、深煎り、それぞれにとてもおいしかったです。私は「浅煎り」が一番気に入りました。女の子の一人は、深煎りにミルクを入れるのが好きだと言ってました。自分の好みを見いだして、選べるのがコーヒーの自由さでもあります。

マスター曰く「コーヒーはとても自由な飲み物なので、教えるというようなものでもないんですが」と。しかし、基本の部分を教えてもらえた今回の教室はとてもよかったと思っています。何事も基本があっての、それぞれの応用・工夫ですからね。

「笠」を楽しむ

窓の外はさらに激しい風と雨が、庭の木立をゆさぶっています。

コーヒー教室は、定刻を大きくオーバーして終了しました。受講生の質問に、マスターが丁寧に答えてくださったためでしょう。自分が知りたかったことが解決して、大変満足のいく時間でした。感謝しています。

マスター曰く「他にも、<焙煎編>や<アイスコーヒー編>もやりますので、よろしかったらどうぞ」とのこと。<焙煎編>はおもしろそうですね。機会あれば受講することにしましょう。

さて、お昼も過ぎてお腹がへっていました。「笠」ではおいしいスパイスカレーもあるとのことで、それをいただくことにしました。ついでに、お店の探検もしてみましょう。

お店の一角には、マスターの奥様が製作された「クレイワーク:焼き物」が展示されています。普段使いできそうな、すてきな作品が並んでいます。眺めるだけでも楽しいです。

アンティークな箪笥も、お店の雰囲気作りに寄与しています。壁も絵画もシンプルでモダンですね。

天井を見てみれば、むき出しの梁や板材がレトロ感を醸し出しています。空気を攪拌する扇風機もおしゃれです。お店作りのセンスが秀逸ですね。

このお店の魅力の一つが、土間部分の先の畳の部屋です。ここに上がると、すばらしいお庭が見えてきます。スパイスカレーはこちらのお庭を眺めながらいただくことにしましょう。

赤いイスに座って、お庭の緑を楽しみながら、お昼をいただきましょうか。受講生仲間の二人のお嬢さんも同じようにされるようです。おしゃべりしながらしばらく待っていますと、やってきました特製スパイスカレー!

「混ぜながら召し上がってください」と店員さんからアドバイスをもらいました。まわりの豆や野菜類とカレーを混ぜながらいただきます。これはとてもおいしい!いろいろな野菜類と少しずつ一緒に食べることで、変化に富んだ食体験となりました。辛さやスパイスのうまみもじんわりと効いてきます。こんないただき方があるんですね。感動です。

器もすてきです。奥様のクレイワークスなのだと思います。とても特別感を感じました。

さて、おいしいカレーも完食して、外の嵐はなかなかおさまりませんが、そろそろ辞することにしましょう。そうそう、恒例のあれあれ。

オーディオチェック

先ほどのアンティーク箪笥の横に、大きめのスピーカーを発見。「TRIO」のエンブレムがありますね。なつかしいです。

マスター曰く、リサイクルショップでとても安価に買えたとのことでした。「model JL5000」とあるので、ネットで調べてみると「1975年製造で、トリオ製ですが中身のスピーカーはビクター製」とのこと。47年も前のスピーカー。けっこうきれいな音で鳴っていました。昔のオーディオ機器は長寿です。

さて、もう片方は畳の部屋にありました。

二つの置き方からして、ステレオ感は求めないBGMとしての使い方です。ソースをモノラルで流しているのかもしれません。そうすれば、店内全体を二つのスピーカーでうまく満たすことができます。流れている音楽は、癒やし系の日本の女性ボーカルのようです。心地よいサウンドで鳴っていました。ここでもセンスのよさを感じます。

samon
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最後に、お土産のコーヒー豆「笠ブレンド」をいただきました。こちらは豆の販売ももちろんやっています。焙煎機の姿も見えました。マスター曰く「小さめの焙煎機です。40kg用」とのこと。何気にこのいかつい機械も、お店の雰囲気作りに貢献しています。店内の様々の物が上手に絡み合って、すてきなカフェ空間を演出していることがわかりました。すてきなお店です。皆様も一度訪ねてみてください。コーヒー教室は毎週日曜に行っています。これもオススメです。

お店のデータ「Coffee&Crayworks 笠

サービス オプション: イートイン · 宅配サービスなし
所在地: 〒850-0833 長崎県長崎市東小島町5−1
営業日 土曜日曜 ⋅ 10:00~ 17:00
電話: 090-7291-0467

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