カネゴンの繭

Drama
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4Kリマスター「ウルトラQ」第15話「カネゴンの繭」(NHK-BS4K)を観ました。カネゴンは有名な怪獣キャラクターだが、その物語は破天荒なドタバタコメディの中に、何か物寂しさを感じさせる秀作である。メインキャラの万城目、一平、由利子は一切出てこない。ほぼ子どもたちの物語だ。鶏の卵を盗むシーンから始まり、がらくたを売る子どもたち。それにしては、みんな小ぎれいな服を着ている。高度成長期のど真ん中を示しているのか?

さて、金男はがらくたの中で見つけた振るとお金の音がする繭を持ち帰る。一夜のうちの繭は巨大化し、中にあったお金を取ろうとした金男は繭に取り込まれてしまう。翌日金男はカネゴンになってしまっていた。元の姿に戻るため、友達に協力を求めるが、子どもたちは協力したり突き放したりと、まことに子どもらしい。

印象的な絵は、土管(や金属管)である。ドラえもんに出てくる、あれが積み重ねられた中で子どもたちの相談は続く。丸い筒は四角い画面にダイナミックさを与える。ノスタルジックでもありとても美しい。エンディングは、やっと元に戻った金男が喜んで自宅に戻ると、両親がカネゴンとなってしまっているというもの。カネゴンになっても、父は新聞を読み、母はエプロンをつけて調理をしている。お金が欲しいのは子どもだけではないらしい。(写真:本編は白黒です)

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