ささらほうさら

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宮部みゆき著「桜ほうさら」、高田郁著「想い雲-みおつくし料理帖3」の2冊を読了しました。みおつくしの方はまだまだ続巻が続くのだが、「桜ほうさら」が終わってしまうのが、何とも残念である。藤沢周平の描くヒーロー立花登は、柔術の達人で強い。しかし、宮部の主人公「古橋笙之介」は「やっとう(剣術)」はてんでだめな「情けない」主人公である。「桜ほうさら」のクライマックスで、笙之介は兄勝之助に切られてしまう。しかし、彼を取り巻くあたたかな人々に囲まれ、死の淵から戻ってくる。「ささらほうさら(いろいろありましたねえ)」いや、桜を縁に出会った笙之介と和香は「私たちは『さくらほうさら』ですね」とタイトルが一番最後に出てきて、二人の姿で幕が落とされる。謀略あり暗号解読あり、本当にいろなことが詰め込まれた緻密な物語が終わるのが大変惜しい。そう思わせる小説であった。次の宮部時代小説がもう楽しみでならぬ。「きたきた捕物帖」の続編はまだかな。

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