ノマドランド

Movie
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クロエ・ジャオ監督作品「ノマドランド」観ました。TOHOシネマズ長崎、レイトショー。観客はたぶん8人。うちカップルが3組。映画は非常に美しいアメリカの自然が映されており、大画面で観れてよかった。この大自然を納めるために、登場人物や彼女のバンは小さくなることが多い。テレビの画面だと見落とすかも(言い過ぎか)。冒頭主人公ファーンは車の中で、グリーンスリーブスを口ずさむ。英国の伝統曲をなぜ?だって、もともとアメリカ人は、英国から渡った移民の国だから。ファーンの姉は、彼女の旅(流浪)の生き方を「アメリカの伝統にもあってる」と言う。そう、移民は旅が人生である。英国から渡ったアメリカ東海岸にたどり着いた人々は、そこから旅をしながら国を作っていったのだろう。それをアメリカの伝統と言っている。厳しく過酷であるが、定住せぬ生き方があり、それを選ぶのもいいじゃないか。

ファーンは姉の友人の言葉「不動産は絶対儲かる」の言葉に反論を唱える。「理不尽だと思うんだよね。土地や家を買わせて、有り金はたかせ、借金までさせる」私たちは、踊らされていないか?と感じることもある。定住の安定は魅力だが、流浪のすばらしさは知らない。ある場所にしがみついてる間に、美しいものや人に出会うチャンスを逃してるんじゃないかと。我ら日本人の祖先も、大陸から旅をしてきた。旅に生きるDNAはきっと今も流れており、それゆえに旅に流浪に憧れる。子どもが手を離れ、仕事が一段落したとき、バンに乗って旅に出る。この映画はそう思わせる。

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