7年間をかけて1人で制作したストップモーションアニメ「JUNK HEAD」が話題です。監督、原案、絵コンテ、脚本、編集、撮影、演出、照明、アニメーター、デザイン、人形、セット、衣装、映像効果の全てを堀貴秀という彗星のように現れた一人の男が行い創り上げた作品だ。あのギレルモ・デル・トロ監督から激賞されたらしい。掘監督はインタビューの中で、影響を受けた作品として二瓶勉の「BLAME!」(漫画)を挙げている。ちょうど、友人から「BLAME!」第1巻を借りていたので、読んでみた。これがすごいのである。何がすごいって、遥か超未来の複雑高度に階層化された都市の描写がすさまじいのだ。空がほとんど見えない、数千階とあるその建物で物語は展開する。主人公たちは小さく描かれ、まるで主役は建物たちのようだ。そのダンジョンを彷徨う霧亥(キリイ)と彼をとりかこむ不気味な人間・非人間・虫。この本を開いている間は、まさに異世界へ引き込まれてしまう。
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