ラヴェルの弦楽四重奏曲の終楽章は、5拍子です。デイヴ・ブルーベックカルテットの「タイムアウト」を久し振りに聴いてみると、冒頭の曲は5拍子の面白い曲である。「トルコ風ブルー・ロンド」という。この曲は頻繁に拍子と曲調が変化するので楽しい。数曲先には有名な「テイクファイヴ」も納めてあり、題名からして5拍子である。この奇数拍子は人の心に残るのであろう、名曲が多い。「スパイ大作戦」いや最近は「ミッション・インポッシブル」という原題の方が有名か。このテーマが5拍子である。作曲はラロ・シフリン。一度聴けば忘れられない曲だ。スティングの「セブンデイズ」も5拍子。そのリズムの上を、自由に歌っている感じである。だから、気づきにくい。クラシックには5拍子はいろいろあるが、チャイコフスキー《18の小品》の第16曲「5拍子のワルツ」はかわいい。チャイコフスキーは「悲愴」交響曲の中でも、5拍子をワルツのように聴かせる。5拍子というのは人の心を刺激するリズムだ。
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