2冊読了

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藤沢周平著「刺客 用心棒日月抄3」、宮部みゆき著「幻色江戸ごよみ」読了しました。シリーズ3作目の「刺客」はそのシリーズが始まった頃との主人公たちの変化がおもしろい。全体に明るく軽妙になっている。決闘ありほのかな恋や大人の濡れ場あり、そしてユーモアとまさにエンタティメントとして結実している。藩の巨大な陰謀に終止符が打たれて、一応の完結をみる。しかし、読者の要望が多かったのだろう、その後の後日談が語られるシリーズ第4弾もすでに手元にきた。いよいよ最終巻大事に読んでいこう。宮部みゆきの時代物第3弾が「幻色・・・」だが、12編の短編はその語り口の工夫といい、バリエーションの広さといい、すでに完成形に達しているのではないかと思わせるすばらしさである。私のお気に入りは「侘助の花」。隠居とその世話をする嫁、相談事を持ちかけてくる碁敵の看板屋の物語。嫁のたった一言「私はしあわせだからわからない」で、一瞬に景色が代わる文芸の見事さが忘れられない。時代物第2弾の「かまいたち」はすでに並行して読書中。これまた、いいのだ。

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