長崎OMURA室内合奏団 ’25冬の定期演奏会を聴く 病院でブログを書く

Classic
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samon
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友人からチケットをいただいたので参加してみました。はたして

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結論

毎回感じる悔しさ。熱演の足を引っ張る会場の劣悪さ。

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概要

文化・スポーツ複合施設大村市体育文化センター(シーハットおおむら)のさくらホールのレジデント・オーケストラとして誕生した。

団員は35名、長崎出身並びにゆかりのある音楽家を中心に構成された長崎県初のプロオーケストラである。

年4回の定期演奏会(大村市2回、長崎市2回)をはじめ、スクールコンサートやまちかどコンサートなど生の音楽の素晴らしさを伝える普及事業にも力を入れている。

wikiより引用

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感想

長崎県で唯一、九州で2つめのプロオケです。しかしながら圧倒的に会場が悪い。弦楽器中心の室内オケには致命的にデッドな会場です。

プレコンサートがロビーで行われていました。オーボエ2ファゴット2でクリスマスのメドレーを楽しく演奏していました。今回のプログラムは前半が管楽器はおり番ですのでゆとりある管楽器のプレコンサート。

1曲目は当楽団の音楽アドバイザーである松原氏の編曲による大バッハの「シャコンヌ」です。超有名なこの名曲はブゾーニやブラームス、ストコフスキーや斎藤秀夫も編曲しており、今回の編曲がどのようなものか楽しみです。

楽団員が入ってきて席に着くといつもと様子が違います。コンマスの位置にはチェロが1人おり、他の3人のチェロはバラバラに座っています。天井から見ると、ちょうど台形の頂点にチェロが4人いる感じです。バイオリン・ビオラもかたまって座らずばらけているようです。

演奏後にMCの方が説明するには、編曲者の指定でこのような配置になったとのこと。しかも席はくじ引きで決まったそうです。ねらいは誰かに合わせるのでなく、ひとり一人が自主性をもって演奏するためとのことでした。さてその効果はどうだったのでしょうか?

ひとり一人が頑張って弾いたがためか、全体のダイナミクスはずっとf(フォルテ)かmf(メゾフォルテ)が続き抑揚の少ない平板なものに感じました。例えば長調になる部分では弓の毛1本で弾くようなかすかな希望の光のような超弱音であってほしいのですが、残念ながらそうではありませんでした。

バルトークの「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」では、作曲者が演奏者の位置を指定しています。即ち弦楽器を2つのグループに分けて左右対面配置とする。そうすることで、2つのグループの掛け合いがステレオ的にきこえてくる効果があります。

今回の配置では席はバラバラであっても、みな自分のパートを一斉に弾くわけで、バルトークのような効果もありません。結論としてこの独特の配置は、聴く者にとってはあまり効果的でなかったと思われます。

12月18日に落下事故を起こし、骨折で入院しました。そのまま病院での年越しをして、このブログはここから病院で書いてます。今日は1月2日ですが、窓の外は激しい雪です。今年の初雪ですね。

第2曲目も大バッハの「ブランデンブルグ協奏曲第5番」通常は裏方的なチェンバロが協奏曲的に活躍します。チェンバロ担当は、長崎在住の宮坂純子氏。フォルテピアノ演奏の第一人者で、私も1枚CDをもってます。期待できます。

ところがチェンバロの音が小さい。大事なソロ部分でも残念ながらあまり聞こえない。チェンバロはピアノのように手の力で強弱をつけることができないので、どうしようもありません。これもまた会場の決定的に響きがないことに起因してのことでしょう。宮坂氏には気の毒に思えました。

この曲ではフルートもソリストとして活躍します。現代のフルートを古楽器のフラウトトラベルソのような落ち着いたひなびた音で奏していたのは好感がもてました。

休憩後は、オーケストラの座席もノーマルに戻ってのメンデルスゾーン「スコットランド」交響曲。この配置がやっぱり落ち着きます。これまで降り番だった管楽器と打楽器が加わって期待も高まります。

メンデルスゾーンのシンフォニーはあまりなじみがありません。有名な「イタリア」ですらその技術的な困難さから、アマチュアオケで演奏されることはなく、難しいわりに地味であるためプロオケもそうは演奏しません。「スコットランド」も今回初めて生で聴きます。ディスクで聴くことも少ない。

でもこのシンフォニーの第2楽章のクラリネットから始まる旋律は非常に好きですね。メンデルスゾーンのメロディーメイカーぶりを見せつけてくれます。OMURA室内の演奏でも見事なクラリネットを聴かせてくれました。

大変な熱演であることは十分に感じられるのですが、いかんせんやはり響きがない会場故ダイナミクスの幅のなさを痛感します。全体的にmfからfの団子状の音楽という感じです。ダイナミクスで思い出されるのは、昨年夏のロンドン交響楽団のマーラー「巨人」でしょうか。

pppからffffまで感じさせる立体音響。剛軟自在の音色の変化。驚きの演奏でした。あの演奏ははオーケストラのみならず、会場(アルカス大ホール)の音響のすばらしさがあってのことだと思います。ホールは楽器の一部といわれるように、クラシック音楽での会場の音響は重要です。

せっかくプロオケがあるのに、その音楽を会場がないせいで十分に感じ取ることができない長崎市民の不幸を憂うばかりです。

samon
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このオケの定期演奏会は、大村や佐世保でも行われるので、そちらで聴かれることをお勧めします。

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