
怪我のため私は出られなくなりました。みんなの頑張りを聴きに行く
結論
現役のがんばりとOBOGの愛情に支えられた感動的で情熱溢れる演奏
概要
長い歴史をもつ長崎大学の本学サークルですが、近年は団員が激減し、年に2回のレギュラーコンサートができない状態でした。昨年度よりOB・OGの支援を受けて演奏会を復活。昨年夏には音楽棟内の創楽堂で、そして本年度は令和8年2月21日(土)に本学の中部講堂にて第72回定期演奏会を冠するコンサートを実現しました。
感想
当初私も演奏に参加させてもらう予定でしたが、年末の怪我により残念ながらそれがかないませんでした。現役団員は13人とまだまだ少ないのですが、今回OB・OGの多くの参加を受けて、彼らもオーケストラの中で演奏するすばらしさを感じることができたのではないかと思います。
指揮は前回より自らがOBであり、本県の唯一のプロオケ「長崎OMURA室内合奏団」ファゴット奏者でもある種口敬明氏が担当してくれています。
また「長崎OMURA室内合奏団」からはチェロに2名とファゴットに賛助してもらい、充実安心の低音パートとなっています。チェロの1名はOBでもあります。
モーツアルト/「魔笛」序曲
モーツアルト最後のオペラの序曲は冒頭の厳粛さと中間部の明るく陽気な旋律の対比が鮮やかなシンプルな序曲。
会場は響きはとてもデッドであり、舞台も低くひな壇もないので、後方の奏者が見えなかったりと不利な条件が多いのですが、定期演奏会の復活を喜ぶみんなの気持ちが一体となって、爽やかに演奏を繰り広げてくれました。
モーツアルト/バイオリン協奏曲第3番
ソリストに長崎大学大学院教授の加納 暁子先生を迎えてのコンチェルト。管弦楽団の顧問も務めていただいています。プログラムの挨拶の中に「この曲は小学生の頃に演奏しまた、年を重ねても常に新たな発見がある」曲だと書かれています。

加納先生の音色はとても素直で美しいものです。ソリストの超絶技巧というよりモーツアルト19歳のこの瑞々しい曲にその音色はとても合っていると思われます。
難しいのはむしろそれに付けていくオーケストラの方かも知れません。細かい動きでソロを装飾するような場面ではバイオリンに乱れや大きすぎなどが感じられました。合同練習の少なさという点もあったかも知れません。
しかし近年、予算の関係かソリストとの少ないリハーサルで本番を迎えねばならない難しさからか、アマチュアオーケストラで協奏曲を取り上げるのは少なくなっているように思っていますので、今回は学生さんにとっては貴重な体験になったのではないかと思います。
ベートーベン/交響曲第5番ハ短調「運命」
休憩を挟んでいよいよメインプログラムです。とても学生らしい熱気に包まれた立派な演奏だったと思います。

学生さんの中には1年生で初心者だったのでしょう、2・3楽章のフラットが多くて難しい楽章ではすっぱり休んでいる方もいましたが、全体のアンサンブルや音程を乱さないという点ではよい判断かも知れません。悔しく感じていたら、その思いが「次こそは」という練習のモチベーションになることでしょう。
フルートとオーボエは学生さんでしたが、堂々とした演奏ですばらしい。ホルンは難しい楽器といわれるとおり不安定さが感じられました。今後の頑張りに期待します。

弦楽器各パート1人か2人という寂しさで、それを多くのOBOGが支えてくれました。新入生の多くの入団に期待したいところです。
アンコール アンダソン/シンコペイテッド・クロック
ベートーベンの緊張から解き放たれたようにみんな楽しそうに演奏しているのが伝わってきました。指揮者が途中端に引っ込んで、オーケストラの自由にまかせますよという演出もよかったと思います。

現役の頑張り、OBたちの彼らを支える愛情が溢れる定期演奏会となったと思います。次回サマーコンサート開催も伝わっています。6月にビゼーの交響曲やアルルの女組曲をブリック国際会議場で行います。私も微力ながら演奏に参加できればと思っています。

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