長崎のカフェ・喫茶店探訪  ストレスを土産に

cafeAinolaへの道
スポンサーリンク

長崎カフェ・喫茶店探訪シリーズ「長崎市 浜の町アーケード 喫茶なかむら」さんに行ってきました。

samon
samon

昭和がそのまま残っている。そんな喫茶店です。

長崎市の一番の繁華街「浜の町アーケード」にあり、すぐそばには茶碗蒸しの老舗「吉宗」やほぼ対面するように「コメダ珈琲店」があるという好立地。2階にあり、登る階段はなかなか雰囲気がある置物でいい感じです。

手書きの「喫煙可能です」の張り紙が看板に貼ってあります。いやな予感はします。

ドアを開いて店内に入ると、予想どおり強烈なタバコのにおいが待っていました。引き返そうかとも思いましたが、我慢します。

老マスターが「お好きな席にどうぞ」というのでカウンター席に座ります。イスよりカウンターが少し高い感じです。座高の高い私ですらそうだから、小さい人はもっと大変でしょう。

カウンター席の前にはたくさんのカップが並ぶアンティークな棚が目を引きます。でも、戸が3カ所も開いていて、だらしなさを感じます。

お腹がすいていたので、サンドセット(640円)を注文します。卵・野菜・ハムから選べるのですが、卵は切らしているとのこと。野菜をチョイス。セットの飲み物はもちろん珈琲にします。

コーヒーカップは小さめです。それに比してサンドウィッチはこの大きさですから、一切れを一口で行けます。合計4口で完食です。味は普通です。

珈琲は、すでにポットに入っているものをついでいました。昔飲んでいた、インスタント珈琲の味がしました。

気になる音響面を見てみましょう。スピーカーは天井の換気扇風のもの。流れている音楽は井上陽水の曲をジャズピアノアレンジしたものです。たぶん、有線かなんかだと思われます。音楽やオーディオへのこだわりは全く感じられません。

せっかくカウンターに座ったので、マスターに話しかけてみました。「もう何年くらいですか?」「38年」との答え。にこりともしない答えにその後の会話はあきらめました。入店してから出るまで、マスターは表情ひとつ変えませんでした。さらに、タバコも吸い始めました。

こんな立地のよいところの賃料は高いだろうなあ。それを38年も・・・などと考えていると、ドアが開いておばさんが入ってきました。マスターとお墓参りの話を始めたので、家族の人でしょうか?このおばさんは、むろん客へのあいさつは全くありません。店内からさらに上階へつながる階段をそのおばさんは上がっていきました。

ああそうか、この店の家族もここに住んでいるんだと分かりました。マスターの持ち家なのでしょう。だから、たぶん賃料などはいらないのです。そしてもしかしたら、1階のテナント料もがっぽり入るのではないでしょうか。ゆえに、38年も経営を続けてこれるのでしょう。たぶん、38年前と同じようなスタイルで。

会計で、640円だったので、700円出すとおつりを40円くれました。「640円と消費税?」と私が聞くと、「はい」とマスターは答えたので、そのまま出てきました。消費税10%なら700円で足らないはずなのに・・・。

samon
samon

この店は愛煙家と昭和の風情を愛する人にはメリットがあるのかも知れません。私は2度と行かないでしょう。が、半面教師的な意味で私にはよかったと思っています。私がカフェをやる場合、こうはしてはいけない。それが学べました。くつろぐべきカフェや喫茶店で、ストレスを土産にもらいました。こんな店もあるんだなあ。驚きでした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました