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突然にデヴィッヂ・リンチの訃報が舞い込みました。非常に残念。
結論
映画の間はエロティック、コメディ、謎描写の渦に幻惑され、映画が終わった後その解釈で頭を悩ませられる作品。リンチ世界に身を任せる快感を覚えたら、抜け出せませんよ。超オススメ!
概要・あらすじ
「ブルーベルベット」「ワイルド・アット・ハート」の鬼才デビッド・リンチが、ハリウッドを舞台に2人の女が織りなす物語を悪夢のように不条理な展開で描いたミステリードラマ。ロサンゼルス北部の山を横断する曲がりくねった道路“マルホランド・ドライブ”。ある夜、車の衝突事故が起こり、唯一の生存者である女は傷を負ったままハリウッドの街にたどり着く。高級アパートの一室に身を隠した彼女は、そこで女優志望のベティと遭遇。女はとっさに“リタ”と名乗り、事故に遭って記憶を失っていることをベティに打ち明ける。リタのバッグには大金と青い鍵が入っており、思い出せるのは“マルホランド・ドライブ”という言葉だけ。ベティはリタの記憶を取り戻す手伝いをしようと決意するが……。主演は「21グラム」のナオミ・ワッツと「パニッシャー」のローラ・ハリング。2001年・第54回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した。
2001年製作/146分/PG12/アメリカ
原題または英題:Mulholland Drive
配給:コムストック
劇場公開日:2002年2月16日映画.comより引用
感想
鑑賞後「???」となる作品です。
映画の前半と後半でメインキャストの名前と様子が全然異なってしまう。その意味が全くわからないのです。
冒頭のマンボダンス。白飛びした女性とその両側に年配の男女。初めっからこりゃ何?です。
その後の交通事故、山道をハイヒールで下る美女、ハリウッドのサンセット大通りの家に入り込む美女からのナオミ・ワッツの輝くような笑顔での登場と、二人の美女に見ほれながらわけのわからない世界をひたすら見続けることになります。
不思議なダイナーでの男性2人の会話からの、ダイナー外でのジャンプスケアには飛び上がりました。あの人物は誰?何?ただのびっくりだけではないはず。
いろいろな謎の解釈は、youtubeの解説動画である程度理解できましたが、この解説も本当かなとちょっと思います。この難解な映画の解釈は、観た人が勝手にそれぞれですればいいんだよ、というのがリンチの本音じゃないでしょうか。例えば、絵画の解釈が見る人に任されるように。
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美しい二人の女性の官能的なシーンにドキドキし、クラブセレンシオの赤と青の世界に幻惑され、二人の小人やカウボーイハットの男に「?」を強くし、トンマな悪人のドジな殺人を笑う。そんなとんでもない映画体験に振り回され、あれはどういう意味だったのかなと考えさせるのもリンチの意図したことかなとも思います。
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とはいえ、解説動画で色々なことがすっきりはしたけでね。どうぞあなたもこの幻惑の映画に振り回されてください。超オススメ。現在私は、ツインピークスの25年後の世界を1話ずつ楽しんでいます。これまたとんでもない謎描写がめくるめきます。リンチ監督のご冥福をお祈りします。
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