竜とそばかすの姫

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細田守監督・脚本作品「竜とそばかすの姫」ユナイテッドシネマ長崎4番スクリーンにて観てきました。15:10の回、入りは3割くらいか。小さい子の声などで困ることは無かった。心配は杞憂だった。というか、小さい子の観る作品ではないわね。高知の田舎の高校生たちが主人公。9月からバス路線が廃線になるというかなりの田舎だ。だから自然が一杯。自然とネットの世界が対比的に描かれるのは「サマーウォーズ」と同じだ。ただ、今回はミュージカルである。冒頭から長めのベルの歌唱シーンはミュージカルだからである。下敷きはもちろん「美女と野獣」である。「U」というネット上の仮想世界で「もう一つの人生を生きよう」という誘いが冒頭とエンディングにも出てくる。多くの人が、ネット上にアカウントを持ち、SNSやLINEで発言し合う現在は、すでに仮想世界で生きることがかなり実現している。{U」では、リアル(オリジン)の生体情報から「アズ」と呼ばれるアバターが生成され、「U」の世界で別の人生を歩む。仮想の世界なら「天国」のように皆が幸福であれば良いのに、ベルのようにアイドルになるアズもおれば、「竜」のように虐げられるアズもいて、現実と同じじゃん、意味あるの?と思ってしまう。飢饉と疫病と戦争を封じ込めつつある人類。次には、快楽と不死を求めていくとユヴァル・ノア・ハラリ(ホモ・デウス)は予測する。病気もなく、元気に幸せに生きていられるならいつまでも生きていたい。そう思うでしょ。だから「U」の世界の存在意義は疑問である。おもしろいシーンは、ルカちゃんがカミシンに告白するようなシーン。駅の中で、カミシン、ルカ、すずの3人をロングでとらえ、固定したままでの長回しだ。ルカはほとんど顔を伏せたまま動かず、カミシンとすずが出たり入ったりの横移動のみという経済的なシーンにも関わらず、新鮮。アニメの固定長回しってあまりないでしょ。

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