立花隆武満徹

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先日市立図書館にて本やDVDを借りようとすると。貸し出しカウンターのすぐ横に、4月に亡くなった立花隆氏のコーナーがありました。同郷の氏ゆえ、これは何か借りねばと、目に付いたのが「武満徹 音楽創造への旅」である。「これもお願いします」とカウンターの司書さんに渡した。とんでもなく重かった。

700ページを越える大作である。しかも、中は上下の2段組で、かつページのかなりぎりぎりまで印刷してあるのだ。これは、2週間ではとうてい読めまいと思うが、行けるところまでいってみよう。この書籍は、立花隆氏が日本を代表する作曲家の武満徹氏に行った100時間を越えるインタビューの文書化である。単にインタビューだけでなく、内容に応じて、武満氏の著作等の中の文章も引用される。

最初の1章を読んだが、ページがどんどん進むので驚いた。印象深いのは、勤労動員で山奥で労働を強いられていた中学生の武満少年が、音楽家になることを決定するできごとに出会う場面だ。1曲のシャンソンが彼の道を決めたのである。ピアノも弾けない、歌も下手、音楽的なバックボーンが何もない武満少年の心を満たした音楽の力の凄さに感動する。「何の楽器もできないから、作曲家になったんでしょうね」武満氏はそうおどけて、この章は終わるのだ。

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