石橋美術館

雑記
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久留米市に石橋美術館という素晴らしい美術館があります。今は久留米市美術館として市が運営を引き継いでいるようだ。数年前偶然そこを訪れたときは、ローズ展が庭園で行われており、広大な庭園とその中の美術館に陶然としたものだ。この美術館を建てたのは、石橋つまり「ブリジストン」という自転車やタイヤのメーカー企業である。開館は1956年(昭和31年)だ。「ゲルニカ」をはじめ、ロートレックやクレー、松方コレクションなど素晴らしい美術作品を九州の私たちに提供してくれた。今朝映画評論家町山智宏とダースレイダー氏の対談動画を聴いていると、町山氏がこんな話をしていた。過去において多くの企業が美術館や学校、ホールなどを次々に建てて、社会貢献をした。それは何故か、それは企業への税金が大きく、その税金逃れのためであるというのだ。ところが、その後の日本の取った道は、法人税の引き下げ。企業は税金逃れをする必要はなくなり、社会貢献を何もしなくなった。そんな話だ。氏の主張は、企業から税金をがっぽり取れば、企業は社会貢献を始めるはずだ。そうすれば、社会は良くなるのだ、とする。また、アメリカ「フォード社」を取り上げ、フォードは車を製造する工場の賃金を大幅に上げた。なぜか?車を買う客を増やしたかったからだ。賃金が安く、車を買えないならば、車は売れない。企業に金は入ってこなくなるのだ。賃金を上げて金を回すことで、人々は潤いひいては自分たち企業も潤うというわけだ。今の日本(いや世界も)は、賃金を抑え、一部の人間だけが富を独り占めする。それが格差を生んでいるとする。肯首するしかない。町山氏が教えてくれた驚くべき事実。今の時期にカリフォルニアの野菜畑に、メキシコから多くの人がトマトの収穫などに呼ばれて働きに来る。テンガロンハットをかぶった、彼ら農作業の時給はいくらだと思う?1700円!セブンイレブンのバイトは800円くらいか。日本の賃金の低さは実に異常なのである。

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