熱情

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今日もビール片手にレコードコンサート。はじめは獅子王バックハウスのベートーベン作曲「熱情」。この曲の幅広い音域も、新しいピアノが呼び起こしたものらしい。「1803年8月6日、パリのセバスチャン・エラール社からこれまでウィーンでは見たことも無い5オクターブと完全5度という広い音域」のピアノがベートーベンの元に届けられたのだ。技術の革新が創作の革新を招く。現代の88鍵盤のピアノを聴き慣れた我々にはわからないであろう、驚きを当時は受けたことであろう。バックハウスの演奏はもちろんすばらしい。たぶんCDではこのすばらしさはもたらされない。興(ビール)に任せて次に出してきたのはショパンの練習曲作品10だ。演奏はマウリツイオ・ポリーニ。稀代の名盤である。ううむ。全ての打鍵がきこえる。しかし、いつの間に眠りに落ちていたらしい。ビール片手のコンサートの危険なところだ。

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