デビット・コープ著「深層地下4階」を読んでいます。久し振りのモンスター小説である。怪物は真菌という菌類。冒頭のオーストラリアでの惨状がすさまじい。菌に脳を占領された村人20数名は、全員が屋根の上に上り、内部から破裂している。菌ができるだけ遠くに仲間を増やすべく、高いところに登らせたのだ。菌は若き女性博士の足下からその姿を変成しながら博士の足の傷口から体内に進入。そして彼女も破裂していまう。衝撃の冒頭だ。その菌がサンプルとして米国に運ばれ、時を経て再び活動を開始する。登場人物の造形をしっかり描きながら、実に読みやすい。一気に半分まで到達。一人一人の人物が魅力的であり、脳内映像に次々に変換されていく。ディーン・R・クーンツやF・ポール・ウィルソンなどモンスター小説を一時はむさぼるように読んだなあ。さて、本の腰巻きにもあるように、デビッド・コープは多くのヒット映画の脚本を手がけた人物である。だから、頭に影像が浮かぶのだなあ。この作品も映画化が予想される。さあ、後半を読もう。
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