名演奏製造マシン

Classic
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ザルツブルグ音楽祭2020 アンドラーシュ・シフピアノリサイタルを聴きました(NHK-BSクラシック倶楽部)。シューベルトの4つの即興曲とヤナーチェクの「霧の中」である。なんと無駄の無い、そして自然な演奏だろうか。演奏終了後の客へのあいさつも無駄が無い、まるで托鉢の僧侶のようだ。ヤナーチェクの曲は初めて聴くが、素朴な中に不思議な現代性もあって、聴き入ってしまった。ハンガリー出身のシフにとっては同郷の作曲者のこの作品は自家薬籠中の物なのだろう。シューベルトは曲が長いのであまり好きな作曲家では無いのだが、シフの演奏を観ていると引き込まれてしまう。これほど危なげが無い、ミスタッチなどありようもないと思わせる完璧さに驚く。もう、何か人間で無い、名演奏製造のマシンのように思えたのは失礼だろうか。アンドラーシュ・シフ追いかけたくなった。それにしても、美しい赤い木目のベーゼンドルファーだった。

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