「パージ」はこれまでの紹介した4作品に加え、2シーズンのドラマ展開もされています。今回はそのシーズン1を鑑賞しました。時間をたっぷりもらった、ドラマシリーズははたして・・。
結論
- 3つの物語が同時進行する贅沢さ。
- 謎の鉄仮面の男の意味は?
- パージが産んだ数々のビジネスの恐怖を描く。
ビジネス界と新しい建国の父
シーズン1は、大きく3つの物語が同時に進行していきます。1つが、ジェナ&リックの若い夫婦の物語。彼らは、自分たちの事業の資金援助を「新しい建国の父(NFFA)」に求めるため、パージの日に開催されるNFFA主催のパーティーに参加します。
パーティーにジェナとレズビアン関係にあった女性がいたことで、ジェナの心が揺れ動きはじめます。同時にビジネス界と政界の醜い問題も垣間見られます。そんな世界に及び腰気味のリック。居心地の悪いパーティーは進んでいきます。
カルト宗教とパージオークション
もう一方の流れは、ミゲルとペネロペの兄妹の物語です。二人の両親は、「パージ:エクスペリメント」で描かれた「最初のパージ実験」で亡くなっています。彼ら二人も最初のパージの夜の恐怖を体験したのです。ミゲルが10歳の時でした。ドラマの中で最初のパージ体験者は「ONF」と呼ばれます。
支え合ってきた二人でしたが、ペネロペは彼氏がやっていたドラッグにはまり、そこから抜け出すためにリハビリをしていましたが、やがてカルト教団へと入ってしまいます。ミゲルは海兵隊に入隊し、戦地へ行ってしまいます。
しかし、ミゲルはペネロペから不可解な手紙をもらい、心配になってパージの日に街に戻っていました。ペネロピを探しますが見つかりません。
ペネロピはカルト教団の青いバスに乗って、自分が浄化されるためにパージされようとします。カルト教団は実は洗脳した信者を売り渡して金を得ている偽教団だったのです。ペネロピはパージオークションの出品物となって買われていきます。
依頼パージ
ばりばりのキャリアウーマンのジェーンはパージの日に大事な日本との契約を迎えていました。そこで彼女のチームは出社し、無事契約を締結します。チームが祝杯に酔う中、ジェーンだけは落ち着きがありません。
それは、彼女が親会社のCEOであるデビッドの殺害を依頼していたためです。依頼はしたものの、本当にそれでよかったのか迷いがあるのです。
そんな折り、部下のアリソンは同僚のマークをパージに際して、はさみで殺害していまいます。二人は激烈な昇進争いをしていたのです。「これで私が昇進できますよね」そんなアリソンの言葉を聞いた、ジェーンは自分が依頼したデビッド殺害を「間違いであった」と確信します。そして、すでに動き出したデビッド殺害を何とか止めようと動き出すのです。
鉄仮面の男
3本の同時進行のドラマに、もう1本が加わってきます。それが、謎の鉄仮面の男の行動です。彼は、不思議な独白の言葉のもと、パージされようとする人々を助けていきます。この男はいったい何者なのか、人々を救うヒーローなのか?それとも・・・。
パージが産んだ闇
本作では、パージという行事から派生して起こっている様々な事柄が描かれています。「依頼パージ」「パージオークション」「パージ祭」「パージパーティー」「偽カルト教団」・・・。単なる殺戮の12時間ではなく、そこにビジネスが生まれてきていく恐ろしさが描かれているのです。
ドラマは、後半の5話に入っていきます。3つの物語はどうなるのか、鉄仮面の男の意味は?それらは、また後日記していきたいと思います。
映画4作で、次々に趣向を変えたストーりーを楽しませてくれましたが、ドラマ版でもその精神はしっかり活かされていますね。多数の登場人物達がどうつながっていくのか実に楽しみです。アマゾンプライムにて鑑賞できます。さあ、パージの世界に入ってきてください。
コメント