リュ・スンワン監督作品「密輸1970」韓国歌謡曲が流れる中 海女さん達の壮絶な戦いが始まる

Movie
スポンサーリンク
samon
samon

劇場で観たかった1本。半年でアマプラに。いい時代だ。

スポンサーリンク

結論

活き活きした女達の魅力。香港映画を思わせるアクション。海の美しさ。歌謡曲の昭和感の懐かしさ。一級の娯楽作。超オススメ!

スポンサーリンク

概要・あらすじ

ごく平凡な海女が身を投じた密輸ビジネス。
クセモノたちが繰り広げる命懸けの大乱戦をサバイブし、最後に笑うのは誰なのか――!?
頭が切れるチュンジャに『国家が破産する日』のキム・ヘス、
責任感の強いジンスクには「SKYキャッスル~上流階級の妻たち~」のヨム・ジョンア。
互いへの猜疑心に揺らぎながらも、
海女としての意地とプライドを爆発させるクライマックスが熱い興奮を呼び起こす。
更に、「ムービング」のチョ・インソン、『ただ悪より救いたまえ』のパク・ジョンミンらが顔を揃えた。
監督は、『モガディシュ 脱出までの14日間』のリュ・スンワン。
70年代の音楽とカラフルなファッションを全編にフィーチャーし、レトロポップな映像世界を創出した。
2023年サマーシーズンの韓国で500万人以上を動員した大ヒット作がいよいよ上陸!

公式サイトより引用

1970年代半ば、韓国の漁村クンチョン。海が化学工場の廃棄物で汚され、地元の海女さんチームが失職の危機に直面する。
リーダーのジンスクは仲間の生活を守るため、海底から密輸品を引き上げる仕事を請け負うことに。
ところが作業中に税関の摘発に遭い、ジンスクは刑務所送りとなり、彼女の親友チュンジャだけが現場から逃亡した。
その2年後、ソウルからクンチョンに舞い戻ってきたチュンジャは、
出所したジンスクに新たな密輸のもうけ話を持ちかけるが、ジンスクはチュンジャへの不信感を拭えない。
密輸王クォン、チンピラのドリ、税関のジャンチュンの思惑が絡むなか、
苦境に陥った海女さんチームは人生の再起を懸けた大勝負に身を投じていくのだった……。

同上

スポンサーリンク

感想

冒頭から映画全般にかけて流れる韓国歌謡曲がいいですねえ。知った曲は1つもないけれど、昭和を脈々と感じさせます。そしてその時代へすっとタイムスリップできる。昭和生まれでよかったあなんて思います。

海女さん達が海底から水上に出たとき「ヒュー」と長い息をします。これは海女の世界共通なのでしょうか?この音は彼女らが生きているよという証明の音でもある。次々に上がってくる海女さんたちと次々に巻き起こる「ヒュー」見事な映画的ビジュアルと音響です。

苦労して取った貝が全部腐っている。海の向こうには多数の煙突からもくもくと上がる煤煙。工場のたれ流す汚水によるもの。日本でも起こったことですね。韓国の彼女らは、工場に抗議に行くのでなく、密輸で生きていく道を選びます。

密輸で得た金で、ソウルではやっているファッションをして記念撮影をするわけですが、そのファッションのまあフィットしていないことはなはだし。あぶく銭を得た人間の滑稽さをビジュアル化しているとも思われます。

悪事は1度だけという矜持を守った船長とそれに従う息子の無残な最期。ここは韓国映画特有のギラギラした残酷さが横溢します。岩にはまり込んだ碇。外そうとする息子。ついにロープが切れ、反動で戻ったロープの直撃を息子は受け、海に落下。助けようと海に飛び込む父親。息子を抱きかかえる父の足はスクリューに絡んだ網に絡め取られて二人はスクリューに巻き込まれる。俯瞰から捉えた船の下に真っ赤な血が広がる。映画的表現の見事さ。

これにより善の最後の防波堤を失った海女達は、密輸という違法な悪に染まっていきます。

彼女らに近づいてくる悪辣な男たち3人が物語を盛り上げていきます。特に密輸王クォンとチンピラドリ一派のホテルでの大アクションは圧巻です。香港映画か?と思えるほどの胸アツシーンです。すばらしい。

女優陣は特にギラギラしたチュンジャは魅力的。対比的に油が抜けたような質素さが目立つジンスク。その中間に若さかわいらしさを横溢させるスナックのオップンがバランスを取ります。彼女は今田美桜にちょっと似ていますね。

samon
samon

韓国映画の色の濃さを感じさせつつ、活き活きとした女性達の美しさを楽しめる良作でした。ぜひアマプラで御覧ください。超オススメ!

コメント

タイトルとURLをコピーしました