
NHK-BS お昼のプレミアムシアターは懐かしの映画を毎日上映しています。英国のサッチャー首相の歴史映画興味あります。はたして。
結論
メリル・ストリープのアカデミー賞演技を堪能。鉄の女と裏腹な弱き一人の女性像が浮かび上がる。
概要・あらすじ
『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』(原題: The Iron Lady)は、メリル・ストリープがイギリス首相のマーガレット・サッチャーを演じた2011年の伝記映画である[6][7]。サッチャーの夫のデニス・サッチャーをジム・ブロードベント、長年サッチャー内閣を助け、後に副首相となるジェフリー・ハウをアンソニー・ヘッドが演じる[8]。
この映画は、ジョン・キャンベルの伝記『鉄の女:マーガレット・サッチャー、食料品店の娘から首相まで』に大まかに基づいている。
wikiより引用
感想
認知症が少しあるような老女(マーガレット)がスーパーでミルクを買うシーンから始まり、しだいに回想していく構成です。
すでに亡くなった夫がすぐそばにいるように映画は表現されていますが、症状をもつマーガレットの主観とすれば不自然さなく感じられます。

この夫の愛が、鉄の女と呼ばれたマーガレットを支えてきたことがよくわかります。政治映画ではなく愛の物語。
ゆえに政治手腕を発揮するような場面は多くありません。そんな中で「フォークランド紛争」は印象的です。イギリスから遠く離れた南米の南端近くのフォークランド諸島にアルゼンチン軍が主権を主張して攻めてきます。
サッチャー首相は間髪を入れず、艦隊・爆撃機をフォークランドへ派遣し、多数の艦艇を失ったものの、アメリカの協力を受けた2か月の戦闘の結果、アルゼンチン軍を放逐したのです。
この際彼女は「人命に代えてでも我がイギリス領土を守らなければならない。何故ならば国際法が力の行使に打ち勝たねばならないからである」と述べました。
どこかの国の弱腰の対応と対極にあると思いませんか?ある島の韓国の実効支配を許し、中国の多くの船の勝手な航行を許すあの国ですよ。情けないことこの上なし。北朝鮮に国民を拉致された問題も放置したまま。拉致問題など、特殊部隊を発動して奪取せよと思う。だって国民が誘拐されたんですよ!
今の日本は様々な形で日本が浸食されているのに、それを諾々と許していると思います。
話を映画に戻すと、老いたサッチャーから政治手腕のふるう彼女までを演じるのは名女優メリル・ストリープ。究極の選択を迫られるソフィー、プラダを着た悪魔の彼女も実に印象的でした。ちなみにソフィーもサッチャーもアカデミー主演女優賞を得ました。

夫を亡くし一人になった彼女が、自分の双子の子どもの動画を見るシーンがあります。その抱く心情は複雑です。なぜなら子どもが母を最も欲する時期に、政治職務のために彼らを残して車で走り去るシーンがあったからです。砂浜を走り回る子どもたちの映像を見ながら彼女の心に去来するのは懐かしさよりも悔恨なのかもしれません。
本作からは「鉄の女」の印象よりも、彼女の「涙」にフォーカスして、人間サッチャーいやむしろ弱い人間サッチャーが浮彫にされるようです。

NHK-BSプレミアムシアターは毎日名作映画を放映中。すでに観た映画も多いですが、つい録画してしまうんですよね。HDD残量はどんどん減って困ります。2度目の鑑賞は印象違うことも多くおもしろいですね。
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