神尾真由子のバイオリンリサイタルを聴きました(NHK BS クラシック倶楽部)。その中で、プロコフィエフの第2ソナタが演奏されるが、これまでのこの曲の印象を変えるもので驚いた。神尾本人は、フランス的な、軽く流麗で、どーんと重くないので、楽しく聞いて欲しいとインタビューの中で話すのだが、もちろん冒頭を始めそのような軽く流れるような場面も多いが、すぐにざわざわとしたプロコフィエフの音楽の森に取り込まれていく。全身全霊で弾く神尾の演奏は、巨大な構築物にも思えて、この曲の凄さを感じさせてくれた。そして、アンコールの「妖精の踊り(バッツィーニ)」のこれでもかという超絶技巧の冴えに、チャイコフスキーコンクール優勝者の技の壮絶さをまざまざと見せてくれる。驚愕。母となり大切なもの(お子さん)が増え、まさに強固な音楽の女神としてその大きさをいや増したように思えて感動しきりである。
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