フェデ・アルバレス監督作品「エイリアン ロムスル」原点回帰 オマージュ 新アイディア満載の興奮のつるべうち

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samon
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公開2週目、月曜の8:45の回。10人程度か。意外にも8番スクリーンという小さめの部屋でした。トホ。公開後まもなくでもこういうことあるのねー。ああIMAXシアターが観れる人うらやましい。

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結論

「エイリアン」への愛が横溢するビジュアル。つるべ打ちのクライマックス。秀逸なアイディアの数々。黙って観に行ってください。大満足間違いなしです。

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概要・あらすじ

リドリー・スコット監督による1979年の傑作「エイリアン」の“その後”を舞台に、エイリアンの恐怖に遭遇した若者たちの運命を描くSFサバイバルスリラー。「ドント・ブリーズ」のフェデ・アルバレスがメガホンをとり、リドリー・スコットは製作を手がけた。

出演は「プリシラ」のケイリー・スピーニー、「ライ・レーン」のデビッド・ジョンソン、「もうひとりのゾーイ」のアーチー・ルノー、「マダム・ウェブ」のイザベラ・メルセドら。

ネットより引用

恐怖の原点にして頂点である『エイリアン』の“その後の物語”。 人生の行き場を失った6人の若者たちが、生きる希望を求めて足を踏み入れた宇宙ステーション“ロムルス”。 だが、そこで彼らを待っていたのは、恐怖と言う名の絶望──寄生した人間の胸を突き破り、異常な速さで進化する “エイリアン”だった。 しかも、その血液はすべての物質を溶かすほどの酸性のため、攻撃は不可能。 宇宙最強にして最恐の生命体から、彼らは逃げ切れるのか? 広大な宇宙の密室で起こる究極のサバイバル・スリラーを、映画館で体験せよ!

公式HPより引用

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感想(ネタばれ注意)

「エイリアン」の前日譚である「プロメテウス」では、船のコックピットがホログラム仕様に進化しており、「エイリアン」との時系列を意図的にはぐらかしていたように思います。

今回「ロムルス」では「エイリアン」の船内美術、アナログ的モニターや物理スイッチなどが再現され、「エイリアン」との関連が明確にされています。「エイリアン」ファンには非常にうれしいこと。

植民星「ジャクソンスター」では「水飲み鳥」「BAR」の赤いネオンサインが輝き、オマージュ満載であることを冒頭から知らせてくれます。

人が住み働いているジャクソンスターの描写は、これまで宇宙船の中や誰もいない植民星で描かれたきた世界観を拡張するもので、興味深いですね。

そこはアンドロイドが差別され虐待される世界。この描写もこれまでなかったように思います。ビショップは宇宙海兵隊員から好かれてましたね。アッシュは破壊され燃やされますが、これは主人公たちの会社への怒りの結果であり、アンドロイド差別とは少し異なります。

アンディへの虐待は、会社であるウェイランド・ユタニへの恨みと考えると、一部通じるものはありますが。

ジャクソンスターでは、日照時間0のいわば1年中炭鉱の中にいるような世界で、徹底してこき使われる貧困層と巨大ブラック企業が描かれます。現代社会の状況が120年先でも同様に続いている。どんな時代でも変わらない金持ちと貧乏人の格差を示しています。

「エイリアン」でもパーカーらは「ボーナスを上げてくれ」といっており、ブルーカラー色が表現されていました。

平山夢明氏は「プロメテウス」では、クルーが科学者らが中心で、このブルーカラー色が薄まっていると指摘しています。イコール「プロメテウス」が小難しい説教くさい面が前に出て、観客は戸惑ってしまったのかもしれません。

「ロムスル」ではこの点でも原点回帰で、主人公達が迫る敵と戦い生き残るというシンプルな筋立てが中心となり、とにかく観ていておもしろい娯楽作品に戻しているのです。

巨大な投資が必要であったと思われる「ルネッサンスステーション」それが、誰も発見しない廃船として漂い、それをタイラーらが発見するというのがちょっと疑問ですね。

重要実験の進捗状況は常に本社に連絡されていたはずでしょうから。

想像するのは、ビッグチャップが大暴れして、誰もステーションに近づくことが出来なくなった。そこで、「エイリアン」同様、犠牲にしていい人間を使ってZ01の回収を会社は画策。タイラーに廃船情報や冷凍睡眠ポッドの存在情報を流したのではないか。タイラーらは罠にはめられたのではないでしょうか。

アンディの与太郎→天才→与太郎の変化は「アルジャーノンに花束を」をほうふつとさせたという論評をyoutubeで見ましたが、なるほどと思いました。

Z01を投与した人間が一時は進化した人間になろうとも、その先に破滅があることも示唆していたのではないでしょうか。人間の進化は人工的にできるものではない。ダーウィン的な進化でさえ、人間を超えた存在の手によるものという気がします。

この映画はまだまだ語ることはいっぱいですが、長くなるのでいったんここまでとします。

samon
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一難去ってまた一難の連続する後半のものすごさ。監督の「エイリアン」愛溢れる映像の数々。この秋最高の一作に出会えて大変満足です。超超オススメ。観るしかありません。映画館に急げ!

コメント

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