ピアソラの100年

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NHK-Eテレ「クラシック音楽館」アストル・ピアソラの100年を観ました。1921年生まれのピアソラは生誕100年である。「リベルタンゴ」の大ヒットで、タンゴの革命児との印象のあるピアソラだが、番組では紆余曲折を味わうピアソラの人生と彼の根本にクラシック音楽への憧れがあったことが紐解かれる。また、タンゴという音楽の誕生の秘密も初めて知ることであった。一言で言うとタンゴは移民の街ブエノスアイレスで生まれた、移民(イタリア・スペイン等)たちの音楽の融合した全く新しい音楽だったということだ。アルゼンチンタンゴとは言っても、タンゴはブエノスアイレスだけの音楽だったのだ。パリでバンドネオンを捨て、名教師ブーランジェに師事するも、「タンゴを捨ててはいけない」という師の言葉を胸に、タンゴの曲を作り続ける。まさに、名教師ブーランジェたればこその一言だったわけだ。クラシック音楽を基礎としたために、ピアソラはジャズにもロックにも足を進め、そしてタンゴを全世界的な音楽へと拡充することができたと番組は教える。Spotifyで「アストル・ピアソラ」と検索すると、すぐにZitaという曲が流れてきた。いい時代だ。そうだ、もうひとつ番組が語ること、「ピアソラはいつも満足していなかった」。どこまでも自分の理想とする音楽を求めて突き進んでいく、それこそが天才というものなのだろう。よき番組であった。「今よりも少しでもいいものに」、その精神は真似したいものだ。

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