ハロウィンの時期にはホラー映画を2本立て 「アオラレ」と「健太郎さん」どちらも人間が一番怖い

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samon
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日本では恐い話やホラーは夏場と決まっていますが、アメリカではハロウィンの時期に集中してホラー映画が公開されるそうです。そこで、アマゾンプライムで観られるホラー映画の中から今回はこの映画を観てみました。

アオラレ

日本では2021年に公開された、ラッセル・クロウ主演の作品です。

レイチェルは15歳になる息子カイルと一緒に暮らしていた。そんなある日、車でカイルを学校に送り届ける途中で、レイチェルは前を走っていた車が青信号になっても動き出さないという事態に遭遇した。レイチェルはクラクションで信号が変ったことを伝えようとしたが、それでも車は動かなかったため、やむなく追い越すことにした。ところが、前の車の運転手は追い越しに逆ギレし、真摯な謝罪を求めてレイチェルを追いかけてきた。運転手の行動は徐々にエスカレートしていき、レイチェルは想像を絶する恐怖を味わうことになる。

wikiより引用

あおり運転の恐怖を描いた作品です。同様の作品はスピルバーグの「激突!」が有名ですが、本作品は「激突!」が追いかけてくるドライバーを最後まで映さないのとは全く逆で、ラッセル・クロウ扮する逆ギレドライバーの姿を明確に映して、その狂気を描きます。

「激突!」(姿が分からない)方が、圧倒的に怖いと思います。そこを、名優ラッセル・クロウに演じさせたのは、切れる側の事情もあるということを描きたかったためでしょう。

男(ラッセル・クロウ)は、冒頭結婚指輪を外し、とある家に斧で乱入し家族を殺害、家に火を放ちます。離婚問題を機に彼の人生は狂ってしまったことを想像させます。

また、離婚弁護士をぼこぼこにする描写から、男は離婚訴訟で負けたこともにおわせます。

でもねえ、それだけでここまで狂ってしまうのは、いまひとつリアルではないですね。また、ラッセル・クロウはどうしても、勇敢な男善良な男という観念が観る側にはあり、それを崩壊させる極悪人にまではなれていない気がしました。

ヒロインは美しい人ですが、時間にルーズな人物像が好きになれませんでした。子役も今ひとつかわいくなく、それほど活躍もしません。

イメージを打ち崩す悪役へのラッセル・クロウのチャレンジ映画だったのでしょうか、すべった感が強いように思います。90分の短尺なのはよかった。

健太郎さん

この日本製35分間のショートホラー映画は、youtubeで「あっきー」さんがオススメのホラーで最初に紹介された作品。「アオラレ」が90分と短かったので、2本立てで観ました。

あらすじと監督に関しては

一軒家に住む四人家族と、そこに居座る赤の他人”健太郎さん”。彼は一体何者なのか。真実が明らかになる時、絶望が姿を表す。ノンストップ・ホラーサスペンス短編。
企画者であり、監督・脚本を務めるのは、青山学院大学総合文化政策学部2年、髙木駿輝さん。23歳という若さで、デビュー作がこのおぞましいプロット…素敵だと思います。作品の制作費用もクラウドファンディングで募集し達成。

ここから引用

健太郎さんを演じる「龍坐」の佇まいは不気味ですが、とても姿勢の美しい人です。

健太郎さんは特に目立った害を家族に与えるわけではないのですが、その存在自体が罪の意識を感じる両親には我慢できないものなのでしょう。ただし、息子が包丁で健太郎さんを襲おうとしたとき、返り討ちを浴びせたことがあり、いざとなったら怖い存在であることもそこからうかがわれて、伏線として周到です。

ラスト、母親が娘の食べ方を強く非難して終わりますが、このシーンはついに壊れてしまった母を描いたともとれますが、冒頭の一番インパクトのあるスパゲッティを食べるシーンにつながるとすると、娘より、より汚く食べることで、娘を健太郎さんが守ろうとしたとも取れます。

だって、お米を食べるときの健太郎さんは、とても美しく食べていたから。

ここまで考えてくると、初めて見た直後少し物足りなく感じた作品が、結構おもしろく思えてきます。映画を振り返って、それを文章にしてみるよさを感じますね。

samon
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ハロウィンシーズンのホラー2本立ては、まあ正直もう一息の作品でしたが、映画の感想をブログにするよさや意味が感じられたのでよしとしましょう。配信の時代が来て、ネット上には山ほど映画が流れ続けています。さて、次は何をみようか楽しみは広がります。

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