SFは好きですか?私は何度も挑戦するもいつも途中で挫折。私の知能指数ではついていけないのです。でも本作は違いました。楽しくそして大感動の一作です。
結論
事前情報無しで、とにかく読むべし。読みやすく感動必至の逸品です。
あらすじ・解説
地球の危機を救うために飛び立った科学者と遭遇した一人のエイリアンのバディもの。
あらすじはこれくらいにします。この本は事前の情報はなしで読んだほうがいいと思います。
雑感
現在と過去が交互に描かれ、一本調子にならない構成が見事です。過去は、主人公グレースが宇宙へと出発するまでが徐々に描かれます。そこには個性的な登場人物が多数登場し、宇宙の孤独感と対比されて描かれます。
特にプロジェクト全体の指揮を執る鉄の女ストラットが魅力的。クールで客観的、パニクるグレースを静かに説得する母的な大きな存在です。映画化で誰が演ずるかとても楽しみですね。
宇宙でたった一人のだったグレースは、エイリアン「ロッキー」に遭遇し、二人に信頼関係が構築され親友として助け合う仲になるという胸アツの展開です。二人が次々におとずれる困難を知恵と友情で乗り越えていく、スポ根ものとも言えるかも知れません。もちろん、科学的な知的調味料がかけてあることは言うまでもありません。
かといって難しい数式等が出てくるわけで無く、私の知能指数でも十分理解可能な理論や科学的裏付けが心地よいほどです。
友情と自己犠牲精神の物語は、誰もがきっと感動できるものだと確信します。
アンディ・ウィアー
アメリカ合衆国カリフォルニア州生まれ。幼い頃からSFファンであった。15歳の頃からサンディア国立研究所にてプログラマーとして働き始める。その後カリフォルニア大学サンディエゴ校にてコンピュータ・サイエンスを学び、多くのソフトウェア会社で働く[1]。
2009年から自身のウェブサイトで『火星の人』を連載していたが、読者からまとめて読みたいとの要望を受け2011年にkindleで出版。最低価格の99セントで売りだしたが、発売3ヶ月で3万5000ダウンロードを記録し、SF部門の売上げトップ5に躍り出た[2]。その後『オデッセイ』(原題は小説と同じ The Martian)として映画化された。
wikiより引用
ウェブサイトで発表した作品がバズることから作家への道が開けたという、まさに新しいタイプの作家ですね。多くの作家志望者に希望を与えます。「火星の人」「プロジェクト・ヘイル・メアリー」に対して星雲賞海外長編部門の賞を受賞。
日本語で読める作品は「火星の人」「アルテミス」(以上ハヤカワ文庫)、「ツウォリア」(創元SF文庫)、「プロジェクト・ヘイル・メアリー」「乱数ジェネレーター」(早川書房)があります。また、「The Egg」は彼のウエブサイトで公開され、30か国語に翻訳されているとのこと。読んでみたいですね。
映画化が進行中。グレース役はライアン・ゴズリング。ロッキーはどう表現されるのか、地球での登場人物達は誰が演じるのか、非常に楽しみですね。まずは、小説を楽しんでください。文句なしの超オススメ本です。
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