またべつの個性

Classic
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小林美樹(バイオリン)の演奏を聴きました(NHK BS クラシック倶楽部)。曲目はベートーベンの「春」、サンサーンスの「序奏とロンド・カプリチオーソ」、ヴィエニャフスキの「スケルツォ・タランテラ」。そして武満徹の合唱曲より「恋のかくれんぼ」ほかであった。彼女はヴィエニャフスキコンクール2位という立派な経歴をもつ。昨日の神尾とちがい、デモーニッシュさはないものの、何ともいえぬ清潔感、きまじめさが好ましい。観客無しの録音故、漆黒の闇の中にオレンジのドレスが美しい。プロコフィエフのようなパンチはないものの、武満の合唱曲など、親しみやすい美しい旋律を心地よく演奏してくれた。これもまたひとつの個性。演奏者一人一人の持ち味を感じられるのは、個の番組が週替わりで同じジャンルの演奏会を放送してくれるからだ。今週はバイオリンが続く。先週はピアノだった。このような室内楽を放送してくれる希有な番組は大事にしていきたい。ずっと続けてくださいNHKさん。

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