「亜人」桜井画門 著 第8巻まで読了 死なない人間亜人と人間の戦い 亜人のリーダー佐藤の来歴や本質が描かれ肌が粟立つ

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samon
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暗い画調に多数の登場人物で、当初ページを繰るのが進みにくかったのですが、7巻8巻あたりから俄然おもしろくなってきました。特に7・8巻は恐るべき亜人「佐藤」の生い立ちが語られ、生まれついてのシリアルキラーぶりに鳥肌が立つ思いです。

あらすじ

17年前のアフリカの戦場で死ぬことがない新生物「亜人」が確認された。世界は大きな騒ぎに包まれたが、死なないことを除けば人間と変わらないことが明らかになると、いつしか話題にもならなくなった。

7月23日、友達と下校中だった少年永井圭は、交通事故に遭い轢死するが、すぐに生き返った。亜人だと判明した圭は、政府に追われる身となり、疎遠になっていた幼馴染の海斗を頼ってバイクで逃走を図る。戸崎を始めとする政府機関の集団が圭を確保すべく動く中、「帽子」と呼ばれる謎の男である佐藤が、亜人の田中と共に圭に近付こうと試みる。やがて圭は、迷惑をかけないために海斗と別れて、佐藤に近付く。

圭は「静かな生活を送ろう」という佐藤に心を許しかけるが、佐藤の手によって戸崎の所属する厚生労働省に差し出されてしまう。そして厚労省の暗部で行われていたのは、亜人へのむごい虐待実験だった。圭はそこで、幾たび殺されても死ねないことによる地獄を見る。約10日後、佐藤たちが亜人研究所に乗り込み、圭を救う。しかしその過程で圭の非情な、そして佐藤の残忍な本性が露わになり、圭は佐藤との戦いの末に別れて研究所から逃れた[注 2]

佐藤は独自の方法で政府未確認の亜人たちと合流。そこで佐藤は人の大量虐殺を行うと宣言。これを拒んだ亜人たちはことごとく佐藤に囚われたが、中野攻のみ佐藤から逃げ延びる。中野は佐藤を止めるべく、田舎で穏やかさを取り戻した圭と出会い助けを求めるが、圭にその心はなく逆に穏やかさを妨げる者として中野は囚われてしまう。

その間に佐藤は、亜人実験に加わったグラント製薬の建物を襲うことを予告。ビルに向けて飛行機を墜落させるという大規模テロ[注 3]を決行し、さらには佐藤捕獲に動いたSAT50人[注 4]をショットガンで全滅させ、世間を震撼させる。

佐藤の凶行で亜人の立場も危うくなり、田舎の人たちにも亜人であることが知られてしまった圭は、渋々ながら佐藤を止めることを決め、中野と共に戸崎を脅迫して指揮下に入ることになる。そして、リーダーである戸崎の部下で亜人の下村泉らによって構成される佐藤対策班は、佐藤が暗殺すると予告した人物の企業に身を寄せ、佐藤による襲撃に備える[注 5]

wikiより引用

死の恐怖 不死の恐怖

不死を求める物語は多々ありますが、不死者が存在し、彼らが牙をむいてくるというのがこの「亜人」という物語です。

人はなぜ死を恐れるのでしょうか?斎藤孝先生は次のように言っています。

人はなぜ死を恐れるのか?
「死とは自意識の消滅である」と言い切ってしまえば簡単だ。
 しかし、喜怒哀楽を感じているこの意識がなくなる。やがて、自分のことが誰からも忘れられてしまう。
 なかにはこの世から跡形もなく消え去りたいという人もいるだろうが、たいていの人は、誰かの思い出の中にいつまでも残りたいはずだ。そんな願いを、死はあっさりと裏切る。こんなに恐ろしいことはない、と思っても当然だ。

ここより引用

人は他者に疎んじられたり、無視されたり、上記のように忘れられたりすることを最も恐れるとても社会的な生き物なのですね。私も退職して、社会とのつながりが希薄になると、とても不幸な気分になりましたものね。

「火の鳥」だったと思いますが、不死になった主人公が、周りの知り合いがどんどん死んでいき、誰もいなくなり、宇宙でたった1人になるというシーンがありました。まさに社会自体が無い中であっても、人は死を恐れるのでしょうか?孤独の恐怖は死の恐怖に勝るとも劣らない気もします。

人の死への恐れは、死後がどうなっているのか分からず、人間の思考法で把握できないことが、死への恐怖となっているという意見もあります。結果が分かったり、予想ができるのならば、たしかに怖くないですよね。誰も知らない死後だからこそ怖いののですね。

ゆえに、様々な宗教死後の世界を語り、死後への恐怖をやわらげているのでしょうか。例はよくありませんが、中東の自爆テロなどはまさにこれではないでしょうか。死後楽園に行けると信じるからこそのような気がします。

痛み

さて、亜人である彼らには死の恐怖はありません。死後に到達できないのです。でもコミックで描かれる彼らは成長し、老化はするのでしょう。永遠の若さを得たとは思えません。なぜなら亜人たちが様々な年齢がいるからです。

元来設定が、死なない以外普通の人と変わらないということですから。となれば、亜人も痛みは普通に感じるものでしょう。

死への恐怖の一部に、痛みへの恐怖もあると思います。健康で痛みも苦しみもなく年を取っていきたいというのがが万人の願いではないでしょうか。

コミックの中では、亜人たちは自ら腕を切ったり、銃で撃ったり、ひどいのは木材破砕機に体を入れたりして再生します。でもこのときの激痛を考えると、ぞっとしますね。電気ショックで敵を巻き添えにして死に、再生す亜人は、「電気って痛いんだな」とつぶやきますが、死ぬほどの電気ショックって、そうとうの痛みだと思いますが、このあたりはちょっとリアリティを欠くように思えました。

samon
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何を言いたいのやら、文章が迷走してきたので、そろそろ終わりにしたいと思います。俄然おもしろくなってきた「亜人」。続巻を友人から借りてきました。季節もよくなってきて、ますます読書にふけるのも楽しいですよね。皆様もどうぞ、死なない人間たちの緊迫した戦いの世界にお入りください。

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