
「ネット怪談の民俗学」でも言及されたyoutube動画を見てみました。
結論
バラエティに富んだ発想と撮影技術に思わず本当のドキュメンタリーと信じてしまう。
概要
現在、チャンネル登録者数28万人超。ホラー好きの間で「今一番キている」とされる、モキュメンタリ―ホラーというジャンルを築いたパイオニア的存在。個人撮影した恐怖映像が偶然見つかったという設定で、未編集の動画を流すスタイルのジャンルである。見ている人が恐怖の疑似体験ができる所が人気を呼び、ファンが数多くの考察をしているという点も特徴である。
テレビ制作スタッフが、呪いのビデオを追い求め死んでしまった様子が映った動画、『封印されたフェイクドキュメンタリ―』は、再生回数81万回。他にも、防犯カメラに映る、エレベーターで失踪した女性の映像、ドライブ中に、カルト教団に拉致される映像などが人気である。現在19本の動画を出しており、いずれも、20~80万回再生数を誇り、圧倒的な人気を博しているチャンネルである。ネットより引用
感想
「見ると死ぬビデオ」を探して、閉店し店の整理をしているレンタルビデオ店を訪ねます。店長が「見ると死ぬビデオ」を知っており、見せてもらうことに。通常のドラマ風ビデオの途中に遺影の映像が入るというもの。
店長が悪のりで貼った宣伝文句が「見ると死ぬビデオ」。これにつられた小中学生がこれを借りて、次々に新たな遺影が上書きされることに。
店長曰く「(見ると死ぬは)嘘ではない。誰でもいつかは死ぬからね」まあ、漫画みたいな話なんですが、上書きされて増えていく遺影の映像はやはり不気味ではあります。
「テイク100」はある蔵から出てきた未編集の日本映画のフィルムに関する状況自体が不気味な名品です。古い白黒映画。和室の真ん中にちゃぶ台。その左に和装の男性。右に和装の女性。奥の部屋に頭部を布で覆った遺体のようなもの。男性が立ち上がり、部屋を出ていく。それに何か言う女性。

このなんてことはないシーンがなんテイクも繰り返し撮影されています。それほど重要とも思われないシーンをどうしてここまでテイクを繰り返すのか。それ自体が気味の悪さがあります。
40テイクを過ぎたころから、画面にときおり不気味な影が映りこむテイクが出てくる。遺体の向こうの障子に映る影。それが遺体の前に来て・・・。それでもテイクは続き100テイクを迎えます。最後の方では画面のゆがみ、女性の上半身が黒いもやになるなど興味をそらさない工夫がされています。
わけのわからなさ。それ自体が恐怖なのですね。
最後にBASEMENT。これはエレベーターの中の監視カメラの映像を加工したものです。一人の女性が乗り込んできて降りていきます。途中何度か止まりますが、止まった階に待っている人はいない。再び降下しますが、なんとどこまでも降りていく。ボタンも非常用の通報もきかない模様。

やがて停止するが、外はまっくら。女性は恐る恐る外に出ていく。ドアが閉まり、エレベーターは上昇。途中で人を乗せ、通常の状態に戻ったようだ。女性はどこにいってしまったのかというもの。エレベーターのセットを組み、ドアのガラスに映る映像を合成すれば可能なことは重々わかっていても、この無言の異様な監視カメラの世界はぞくぞくする不気味さがあります。
時折画像が乱れ、別の映像が映りこむのも芸が細かいといえるでしょう。なかなかの名品です。
様々なシチュエーションの短い動画であることも、視聴者を離さない上手さのような気がします。

何話あるかわからないの、大事に見ていきます。一気見はもったいない。このシリーズ書籍にもなっています。またこの作品を作ったスタッフが制作した「イシナガキクエを探しています」も非常に不気味な作品。こちらもおススメ!
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