
通常5~6冊の本を並行して読んでいます。文学外の3冊をほぼ同時に読了。
結論
それぞれに感銘を残す三冊。本は本当にすばらしい。涼しい「読書の秋」はまもなく。いっぱい読みましょう。図書館を活用しましょう。
概要
清原達郎/わが投資術
個人資産800億円超。長者番付1位となった伝説のサラリーマン投資家・清原達郎。咽頭がんで声帯を失い、引退を決めたいま、全人生で得た株式投資のノウハウを明かす■新NISA完全対応! すべての投資家のバイブル誕生私には後継者がいない。ならばすべてのノウハウを全部世の中に「ぶちまけてしまえ」という気持ちになった。
googlebooksより引用
ユヴァル・ノア・ハラリ/NEXUS 情報の人類史(上)
『サピエンス全史』の著者、待望の新作! AIの時代に、ハラリが再び人類史を語りなおす。古代の神話から今日のポピュリズムまで、情報ネットワークがもたらした結束と衝突の歴史!
『サピエンス全史』を超える衝撃――
知の巨人、6年ぶりの書き下ろし超大作googlebooksより引用
青山繁晴/反回想
もうひとりの安倍さん、息づく。
そして鮮やかな希望へ民間専門家時代から、故安倍総理とは淡き繫がり、即ち〝友情〟を育んできた著者。そんな著者だからこそ明らかにできた安倍さんの心の裡はどのようなものだったのか?
ふたりの遣り取りを読み進めていくうちに、祖国の光明が見えてきて、主権者として、祖国のためになんらかの行動を起こすべきだと思わされる「希望の書」!記者を18年と9か月、務めたときの原則があります。相手の眼を見て心を通わせ、メモ帳に眼を落とさないことです。その代わり、相手の言葉を正確に記憶する、終わるとすぐにメモに起こす。電話も起こす。したがって本書の安倍さんの言葉についても、正確に言葉の通りです。……本文より。
『ぼくらの祖国』から12年半を歩み、次の祖国がここに。googlebooksより引用
感想

中原氏の「わが投資術」は専門用語も多くよくわからない部分も多いのですが、フレンドリーな語り口とおもしろいエピソード満載でさくさく読めてしまうという変わった投資本です。魅力的な人間性が本から立ち上るようです。
東大から野村證券に就職し、野村の「顧客を損させて、会社が儲かる」という会社のとんでもない方針に強烈な反感をもっていたという愛すべき熱血漢。就職した会社に流されない自分の確たる信念をもっていた彼にとても憧れますねえ。「三菱サラリーマン」さんもそうでした。三菱に入社した瞬間に社畜化する自分に強烈にレジストする精神。私は業界に流されるだけだったなあ。
ハラリの新作はまだ上巻のみしか読んでいないが、難しい表現で2・3回読み直す文もときおりあるものの、初めて知る内容の連続で、ぐんぐん引きこまれていきます。
特に魔女裁判の内容ではあまりの非人道的事実に戦慄を禁じ得ません。「魔女の宅急便」を初め「ハリー・ポッター」シリーズ、最近では「ウィキッド」など映画の主人公としての魔女や魔法使いのなんと幸せなこと。現実に行われた魔女裁判とその前後のおぞましい現実は人間の残酷さが究極に結晶化されたもののようです。
上巻では情報の伝達に必ず人間が介在していたことが語られていきますが、下巻ではAIの誕生で人間不在での情報の伝達の可能性が出てきたことを述べられるようです。おもしろそうですね。

参議院議員 青山繁晴氏の故安倍晋三元総理との思い出を記した本です。同世代の二人は安倍総理が夜中に電話で青山に意見を聞いてくるような仲です。自分に近づいてきてもいつ裏切られるかわからないような魑魅魍魎の跋扈する政界において、二人が親友であったことがよくわかります。
青山も安倍と違う意見があればはっきり言う。特に「消費税」を上げることに関してはっきりと「上げてはいけません」と述べています。人が違うのですから考え方が違うのは当然のこと。互いに自分の考えをはっきり述べながら、意見の相違を越えて友であったことがよくわかります。
巻末に書かれる安倍氏の最期の日のエピソードは感動的です。二人は飛行機の中で出会い、安倍氏は青山氏の肩を叩きます。安倍氏の笑顔。安倍氏が北の方へ応援演説に行くと認識していた青山氏は驚く。奈良に変更になったと安倍氏。伊丹空港で別れた二人。青山氏は行っていた応援演説の途中で、突然安倍氏が背中から入ってきて、その後飛行機の中で見せたような笑顔で空に消えていったと感じます。二人の友としての印象深いエピソードで書籍は幕を閉じます。

3冊は内容はまったく異なるものですが、いずれも感銘を受けました。本はいいですね。もう少し涼しくなれば快適な「読書の秋」の到来です。いっぱい本を読みましょう。本もたいへん高くなってますから公立の図書館等を活用しましょう。
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